2008-01-01から1年間の記事一覧

ぜったいに翻訳家になりたいんです!

昨日は、以前通っていた翻訳学校の夏の特別講座&懇親会に行ってきた。 懇親会で、翻訳の勉強をはじめたばかりの大学4年生と話をした。 大学で英米文学を学び、とくに現代アメリカ文学のおもしろさに目覚めて、 「ぜったいに翻訳家になりたい」と思って、翻…

休日はのんびり

会社から休日出勤分の代休を取れ、と言われているので、 仕事はいろいろあるのだけれど、とりあえずがんばって休む。 若い同僚たちも同じような状況で、休むのに「がんばる」ってのも、おかしな話だけど。 『アブサロム、アブサロム!』を読み終えてから、ど…

金子みすゞの読みかた

このブログでしょっちゅう書いているように、わたしはいわゆる「文芸批評」に対して、 強烈な苦手意識、あるいは劣等感をもっている。 もちろん、仕事柄、文芸評論や研究論文のようなものを読む機会は多いし、 ほほお、とか、なるほど、とか思うことがまった…

『アブサロム! アブサロム!』読了

夏休み最後の2日、池澤編集世界文学全集の『アブサロム! アブサロム!』を鞄に入れて海辺の町へ。 初日の夜に、深いため息とともに読了。アブサロム、アブサロム! (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-9)作者: ウィリアムフォークナー,篠田一士出版社/メー…

「着物まわり」と「子どもの文学」

『アブサロム、アブサロム!』読書の合間に、読了した単行本と雑誌のことを簡単に。 まずは『樋口可南子のきものまわり』。樋口可南子のきものまわり作者: 清野恵里子出版社/メーカー: 集英社発売日: 2002/05/24メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 56回こ…

1日だけ里帰り

今日は午後から鎌倉の実家へ里帰り。 大船からいつものバスに乗る前に、タクシーで「あいの里」という老人ホームに向かった。 99歳になる母方の祖母が、そのホームに入所しているのだ。 祖母は思っていたよりずっと元気で、しっかりしていて、 以前から身…

夏の京都で『アブサロム!アブサロム!』を読み始める

この夏休み唯一の「仕事」で、ある対談収録のために京都へ。 大好きな人たちとの仕事で、楽しい時間であることは間違いないのだけれど、 それでもやっぱり、一応「仕事」なので、 「おつかれさまでしたあ!」と解散した直後、思っていたより疲れていることに…

夏休み突入!

この1週間、連日、帰宅は0時過ぎ、夕食はコンビニ弁当かカップラーメンだった。 お稽古事もまったく行くことができず、朝から晩まで、仕事仕事仕事……。 でも、今日の5時、まあ、自分としてはとにかくベストを尽くし、 夏休み前の規定の仕事を終えた。 木…

疲れているのかも

昨日土曜日、仕事関係のセミナーに参加。 「文学教育」をテーマにする研究会の全国大会で、昨年から参加しているもの。 昨年同様、会場の人々に共通する「教師臭さ」のようなものに少しだけ及び腰になりながらも、 昨年同様、「この人たちとだったら、いっし…

移動する週末

今週は法事があったため、久々に仕事とは完全に切り離された週末となった。 ここのところ仕事のノルマが信じがたいほど厳しく、表記の統一などかなりいい加減になりつつある。 でも、とにかくスケジュール優先でつめなければいけない時期であるため、 適当だ…

小説に影響されて

前回書いた『或る女』という小説は、教育的にあるいは道徳的に、 大変正しい小説だ、ともいえるし、大変よくない小説だ、ともいえる。 というのは、この奔放な女主人公は、とても悲惨な最期をむかえるわけで、 国語の教科書ふうに、「作者がこの小説をとおし…

早月葉子という女

ここのところものすごく忙しくて、平日は残業、休日出勤も続き、 全然、ブログを更新できなかった。 沖縄から帰ってきてすぐに、『或る女』を読了。或る女 (新潮文庫)作者: 有島武郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1995/05/16メディア: 文庫購入: 3人 クリ…

石垣島で海を満喫、読書少々

週末、石垣島に行ってきた。 今回のメインイベントは、なんといっても鳩間島&バラス島シュノーケリングツアー。 お天気は快晴。海はみごとに色が出ていて、まさに別世界。 日頃のイライラやモヤモヤは(一時的にではあるが)吹っ飛んだ。 ちなみに、この「…

永山健康ランドでモームを読みはじめる

ぜったいに、ぜったいに「会議」以外で休日出勤はしない!! と心に決めていたはずなのに、 どうしても急ぎの仕事が終わらず、土曜日、泣く泣く休日出勤。それも、ふつうに10時〜18時勤務。 今月は会社から決められている残業時間の上限を超えそうなのだ…

沖縄食紀行

ついこの間、4日間の沖縄西表島ツアーに行ったばかりだというのに、 無謀にもこの忙しい時期に、2泊3日で石垣島に行く。 わたしはもともと旅行が大好きなのだけれど、同居人は出不精で、 これまで月刊誌をやっていたこともあって、1泊旅行に連れ出すのも…

またしても仕事が増え続け

「ワークライフバランス」の本を読んですっかりその気になり、 お稽古事をはじめ、「大地宅配」の野菜セット「ベジタ」も再開、お米を「五分づき米」にかえて、 「さあ、これからは健康的&文化的な生活にはげむんだわ! さらば! 残業生活!」 などと意気込…

落雷!

今日、月曜日は「お稽古」の日。 夕方に緊急で打ち合わせが入って予定が狂ったけれども、大急ぎで大雨の中、大量の速達を出し、 ダッシュで会社を出た。 西荻に着いた時点で、6時45分。よし、吉祥寺に7時、楽勝だ。 ……と思ったとき、車内放送が入った。 …

翻訳のよしあしについて

先週は仕事が忙しかったうえに、お稽古事をはじめてしまったということもあって、 『宝島』がまだ読みかけ。これがものすごくおもしろいうえに翻訳もうまくて、読み進めるのが楽しみ。 「読了本がないとブログに書くネタがないな〜。もう会社の愚痴もかきた…

桐野夏生『東京島』

東京島作者: 桐野夏生出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/05メディア: 単行本購入: 6人 クリック: 132回この商品を含むブログ (168件) を見る読了。 とてもよくできたエンタテイメント小説であるのは間違いないのだけれど、 なんとも後味が悪いストーリー…

広がる広がる

今日は、高校の先輩の妹さんが本を出版されたお祝いの会、というのに出席してきた。 あまり詳しいことはプライバシーにかかわるかもしれないから書かないけれど、 いま自分が所属している世界とはかなりかけ離れた、でも自分はものすごく興味のある分野、 で…

会社と適切な距離を

大沢真知子『ワークライフシナジー』読了。ワークライフシナジー―生活と仕事の“相互作用”が変える企業社会作者: 大沢真知子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2008/03/27メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 18回この商品を含むブログ (17件) を見る最後の…

本棚を見れば……

若い頃、母に言われた。 「お前が何を考えているのかは、本棚を見ればわかる」。 たしかに、わたしは何か悩みがあったり迷ったりすると、まず本を買ってみる習性がある。 母はわたしの本棚をながめては、「お、彼氏とけんかでもしたかな」「進路に迷っている…

とくべつな週末

先日も書いたように、この週末は同居人が学会で広島に行っているので、 めずらしく一人で家にいる。 結局、今日の国語教育関係のシンポジウムはパスして、自転車で近所のアロママッサージサロンへ。 途中、中学校の前を通りがかったら、なんと運動会をやって…

悲恋の詩人ダウスン

そういえば昨日、「仕事とは対極にあるような本」を読了したことを思い出した。悲恋の詩人ダウスン (集英社新書 445F)作者: 南條竹則出版社/メーカー: 集英社発売日: 2008/05/16メディア: 新書 クリック: 7回この商品を含むブログ (4件) を見るアーネスト・…

休日は好きなことをして過ごしたい

今日、会議で、「運動会をぜひ見に行ってほしい」という話があった。 「運動会では子どものほんとうの姿がよく見えるから」「生の子どもと触れ合うことが大切だから」だそうだ。 へ? もちろん、業務命令ではないから、へ? と思いつつ聞き流せばいいのだろ…

国語の入試問題のこととか、漱石のこととか

今週は読書が集中せず、雑誌や新書をちょこちょこと読んで過ごした。 先々週に読んだ辻由美「読書教育」に続き、国語教育がらみの本を何冊か読了。「国語」入試の近現代史 (講談社選書メチエ)作者: 石川巧出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/01/11メディア…

文学について考えた―フォークナー、トム・マシュラー、金井美恵子、「源氏」研究者

ゴールデンウィーク突入と同時に風邪をひき、あまり活動できなかった。 (と言いつつ、多摩ウォークラリーには出て20キロ歩いんだけど……) 5月3日、珍しく1日中家にいたので、リビングルームに落ちていた雑誌に目をとおす。フォークナー〈第10号〉特集 …

答えられないのは、自分のせいではないのかもしれない

「実録・連合赤軍」を観てきた。 すぐには感想が書けなかったうえに、ブログでほかの方の映画評などを読んでしまったら、 とても自分の浅薄な感想文など書く気になれなかった。 ので、とりあえず、自分にとって印象に残ったところについてのみ書く。 (ちな…

中国のことを考えた

テレビでは連日聖火リレーのことを報じていて食傷気味。 「中国って人気ないのね……わたしは結構好きなんだけど」と、何気なく言ったら、 同居人が、「この前買ってた中国の本、読んでみたら? タイムリーなんじゃない?」と言ったので、 ほお、たしかに、と…

書写人バートルビー

昨日買った「モンキービジネス」、あちこち拾い読みしているところだけれど、 なんといっても柴田元幸訳のメルヴィル「書写人バートルビー」が、 圧倒的におもしろかった。 読み始めたときは、「白鯨」のメルヴィルの作品だとか、柴田元幸訳だとか、 余計な…