2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

著者と読者と

編集の職場でよく言われることのひとつに、 「著者のほうを向いて仕事をするな、読者を意識せよ」 ということがある。これはもちろん、著者を大切にしなくてもよい、という話ではなくて、 あくまでバランスの問題だ。 こういうことがさかんに言われるのには…

増え続ける仕事

今週に入って、毎日どんどん担当する仕事が増え続けている。 今年は何年ぶりかで年末年始をのんびり過ごせるかと思っていたのだけれど、 どうも期待できそうにない。 今朝は早起きをして、同居人と二人で散歩に出た。 寺町の銀杏が鮮やかな黄色になっていて…

かなりあわただしい日常

今日はがんばって結構長い文章を書いたのに、 操作を間違えて消してしまった。ショック。 もう一度書く気力はないので、簡単に項目のみ。 19日(日)終日、編集会議。 20日(月)夜、丸の内にて、出版業界に勤める母校(高校)の同窓会の発起人会。 21…

古典新訳文庫『イワン・イリイチの死/クロイツェル・ソナタ』

講演会めぐりの1週間。 15日(水)翻訳の詩学―多和田葉子、柴田元幸、小野正嗣、野崎歓 17日(金)地方の某小学校の研究発表会―岩崎京子 18日(土)日本文学協会大会―大澤真幸ほか貧弱な頭にあまりに多くの情報・思想をインプットしすぎてオーバーヒ…

神田神保町

神田の三省堂で多和田葉子さんと越川芳明さんのトークセッションがあると聞き、 水曜日にも東大で多和田さんを囲むシンポジウムがあるのだけれど、 せっかく会社の近くであるのだからと思って行ってきた。 以前、ユリイカに掲載されていた多和田さんの短編「…

荒川洋治講演会

荒川洋治さんの小林秀雄賞受賞記念講演会に行ってきた。 100席程度の会場は満席。 各席にあらかじめ、荒川さんにとっての明治〜昭和の作品ベストリストのようなものが配られており、 どんなお話が飛び出すのかとドキドキとスタートを待つ。 登壇した荒川…

マイケル・カニンガム講演会

原書はおろか訳書も読んでいないのに、マイケル・カニンガムの記念講演会に行ってきました。 実はおめあては司会の高橋和久さんと、対談相手の山本容子さん。 高橋和久さんは例によってのらりくらりとした司会ぶりで、 そんなにたくさん喋ったわけでもないの…

古典新訳文庫を買わなくては

大変だ。気づいたらもう11月で、古典新訳文庫の11月分が刊行されたようだ。 とくに、池先生訳のディケンズは、すぐにでも読まなくてはいけない。 それなのに、ああ、まだ10月刊行分が手つかず。 あわてて、トルストイ『イワン・イリイチの死/クロイツ…

こだわりつづけているということ

ある程度長く生きてくれば、どうしようもなく悲しいことや悔しいこと、 忘れられない(あるいは乗り越えられない)思い出や傷があって当然だろう。 ただ、中には、他人から見ればなぜそんなこと、というようなことに、 いつまでもこだわっている、ということ…

テヘランでロリータを読む

テヘランでロリータを読む作者: アーザルナフィーシー,Azar Nafisi,市川恵里出版社/メーカー: 白水社発売日: 2006/09メディア: 単行本 クリック: 21回この商品を含むブログ (75件) を見る読了。 「なぜ文学(フィクション)を読むのか」という素朴な問いに、…