2008-01-01から1年間の記事一覧

2008年に読んだ本ベスト5

ここ北烏山の地にやってきて初めて、 この場所で年越しを迎えることになりました。 除夜の鐘が鳴り始める前に、 取り急ぎ、2008年に読んだ本ベスト5を。 以下5点、順不同。アブサロム、アブサロム! (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-9)作者: ウィリ…

京王古書市の幸福

健康だけがとりえなのに、あろうことかこの年末、実に何年ぶりかで体調を崩した。 仕事納め当日までの3週間、同居人が止めるのも聞かずに無理に無理を重ね、 さらに27日28日と二日連続で忘年会に参加したのだけれど、やっぱりちょっと無理がすぎたみた…

大江健三郎、柴田元幸、「英語青年」

今朝(2008年12月16日)の朝日新聞文化面は、なかなか意味深長だった。 右半分に大きく、大江健三郎の連載「定義集」。 左半分に柴田元幸訳のサリンジャーについての記事。 そして、左下に小さく、「『英語青年』休刊へ」という見出しの記事。 大江…

ばあーん!

今朝、会社に行ったら、いきなりばあーん!と爆発しそうな事件があり、 すぐに帰ってしまおうかと思ったけれど、そういうわけにもいかないので、 近くのエクセルシオールで甘い甘いココアを買ってきて気持ちを落ち着けた。 ばあーん!と爆発している場合では…

忙しいと言いながら

今週は木金土と仕事とは関係のないイベントに参加。 木曜日はポプラ社の『百年小説』刊行記念トークショー。 金曜日は早稲田の翻訳関連シンポジウム。 土曜日は国立劇場で文楽公演。 その分、日曜日に休日出勤して、たまった仕事を片付けた。 (予定されてい…

ブックファースト新宿店に行ってみた

午後5時、「今週末は、土曜日出勤、日曜日法事と、いまひとつぱっとしないなあ」と思いながら、 中央線に揺られていた。 四谷あたりで同居人が、「古本市やってたから新宿で降りようか」と言った。 かなりくたびれていたのでどうしようかと思ったけれど、 …

『本格小説』読了

だいぶ更新が滞ってしまった。 先週のはじめごろに、「おもしろかったあ!」の声とともに、水村美苗『本格小説』読了。 ただ、下敷きにしているというブロンテの『嵐が丘』を読んだときもそうだったのだけれど、 ヒースクリフにあたる強烈なヒーロー、東太郎…

ご褒美はなし/「Real Design」という雑誌を買ってみた

昨日から「家中お掃除宣言」をして、 掃除というよりは「いらないモノを捨てる」作業に熱中している。 で、台所からスタートして、居間、洗面所と、順調に進んできたのだけれど、 予想通り、和室で衣類と寝具の処分に入ったら、手が止まってしまった。 ここ…

昭和の女の休日

水村美苗『本格小説』を読み始めた。ものすごくおもしろい。 その名のとおり、「小説らしい小説」だ。 ただ、この小説も、先日書いた同じ著者の日本語本と同様、 いわゆる読書人の間でも、評価がだいぶ分かれているらしい。 おそろしく個人的・感覚的な分け…

日本語が亡びるとき

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で作者: 水村美苗出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2008/11/05メディア: 単行本購入: 169人 クリック: 12,657回この商品を含むブログ (459件) を見る読了。 すごい本だった。途中、何箇所か、読みながらふるえた。 わたし…

作家の文章・職人の文章

今週、作家の人たちと話をするという機会に恵まれた。 編集者なら当たり前じゃない、と思われるかもしれないが、そんなことはない。 大手出版社の文芸担当にでもならない限り、作家さんと接する機会など、皆無に等しいのだ。 わたしはこのたび、ものすごい幸…

何を言われても穏やかに

していられる人が、わたしはうらやましい。 先日、上司と大衝突して、部分的に反省もして、 「おかしい」と思ったときに、「おかしい」「ちがう」と大声をあげるのではなく、 もっと効果的に、戦略的に、抗議なり反駁なりをしなくてはいけない、と考えた。 …

2・5冊読了

先週末からきわめて私的な用事でしばらく自宅を離れており、 今日、久しぶりに帰宅。 この間の読了本などについていろいろ書きたいのだけれど、 たまったメールの返事も書きたいし、 ゆっくりお風呂にも入りたいし、というわけで、 取り急ぎ、読了本のメモの…

沖縄料理を食べて元気になる

同じマンションにすんでいる方が、身の回りの小さな発見や思いを写真とともに綴っている素敵なブログがあって、 それに憧れて、似たようなタイトルをつけてブログを書き始めた。 小学校4年生から大学卒業するまで、ほとんど途切れることなく日記を書いてい…

アマゾンから本が届く

ここのところ週末が忙しくて、なかなか大きな書店に行けない。 それで、珍しくアマゾンで3冊、本を買った。 どれも、久我山や千歳烏山の書店には置いてなかったものばかり。 まず、「モンキービジネス サリンジャー号」。モンキー ビジネス 2008 Fall vol.3…

それを個性とはよばない

中学で国語を教えていたころ、時折、保護者から言われた。 「うちの子は個性的なので、先生の読みとはちがっていて、テストで○がもらえなくて」 そのたびに、それは個性とはよばないのです、誤読しているのです、と思った。 いうまでもなく、ここで言ってい…

どうして僕はこんなところに

ふと思い立って、江國香織さんのエッセイを片端から読み返す。 恋愛や男の人についてのエピソードももちろんいいのだけれど、 わたしがとくに好きなのは、家族(両親と妹)の話と、身の回りのちょっとした「好きなもの」の話だ。 同い年、本好き、といった共…

「編集者」の傲慢―自戒をこめて

先日、部内の人たちと打ち合わせをしていて、 あれ? と思うことがあった。 国語の教科書に載せる文学作品について、 「底本」「原文」をどれくらい尊重すべきかということが話題になっていた。 どうやらわたしは、頑固な「原文尊重派」と思われているらしい…

祝! 7万アクセス突破

わたしは7という数字が好きだ。 ラッキーセブンだから? とか言われるけど、 わたしの場合、理由ははっきりしている。 子どものころ、大好きだったプロ野球選手の背番号だからだ。 このプロ野球選手がどれくらい好きだったかというと、 以前、生計をたてる…

15行の書評

いつも楽しみに読んでいる書評サイトがある。 主要新聞の書評欄顔まけの密度の濃い書評が載ることもあるのだけれど、 時々、「手抜き」としか思えないような文章がアップされることもある。 作品と離れて筆者の個人的な体験だけが書かれていたり、 改行だら…

洋書を扱っている古書店

先日、仕事でお世話になっている方から、 「ドイツ語の洋書と、哲学・思想関係の学術書・専門書を大量に処分したいのだけれど、 どこか古書店を紹介してほしい」 という相談をうけました。 売りたい本の在所は、神奈川県川崎市だそうです。 わたしはあまり古…

『エマ』を読み終え古書市へ

昨夜、というより朝方、オースティン『エマ』読了。エマ (上) (ちくま文庫)作者: ジェイン・オースティン,中野康司出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2005/10/05メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 30回この商品を含むブログ (20件) を見るエマ (下) (ちくま…

週末にしか更新をしないと

まるで毎日遊んで暮らしているみたいだ。 平日は必死に仕事をして、クミアイ活動なんかもやったりして、 朝バナナダイエットの夕食時間ぎりぎりに夜ごはんを食べて…… というのを繰り返しているのだよ! でも今日はせっかくの休日、しかも、同居人が学会で不…

高井戸エキナカ書店のこと

2年半前に引っ越してきた現在の住まいの最寄り駅は、京王井の頭線の久我山。 いわゆる「本屋」と呼べるような店は、商店街に小規模だけれど遅くまであいている、いかにも「町の本屋さん」ふうの店が一軒と、 2年くらい前?に久我山駅の改装にともなってで…

着物はたのしい

このごろ読書に集中せず、なかなか「読了」の文字が書けない。 仕事がものすごく忙しいというわけでもないのに、どうして本が読めないのか、 理由はわかっている。着物だ。 6月から週1回通いはじめた着付教室は、週内の振りかえが可能、ということもあり、…

古典新訳文庫大人買い

昨日終日会議で出勤だったため、今日は代休。 全冊読破をめざしていたはずの古典新訳文庫が、ここ数ヶ月、購入すら滞っていたことに気づき、 未購入の9冊をアマゾンで一気に大人買い!! (ただし、『アンナ・カレーニナ』は、全巻そろってから購入する予定…

知らないことがいっぱい…

週末は社員旅行(部内旅行)。 何も週末まで会社の人と過ごさなくても…と思う人も多いと思うのだけれど、 わたしは若いころから、結構この手のイベントが好きだ。 そりゃあ、家族や気のあった友人と旅行するほうが、はるかに気が楽だしリラックスできる。 で…

読了本など

まずは恩田陸『きのうの世界』読了。きのうの世界作者: 恩田陸出版社/メーカー: 講談社発売日: 2008/09/04メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 23回この商品を含むブログ (118件) を見る一気読みできるおもしろさ、という点ではさすが。でも、 全体としては…

迷走中。

今日、日曜日は予想外に天気がよかったので自転車で吉祥寺へ。 「20世紀少年」を観る。わたしは漫画をほとんど読まないので原作のことも何も知らず、 あまり期待していなかったけれど、おもしろかった。 描かれている少年時代は、わたし自身より3,4年前…

会議ウィーク終了

今週は、ほんとうに大変だった。 水曜日〜金曜日の3日間、朝10時から夜6時まで、昼食休憩1時間以外ほぼぶっとおしで会議。 さらに、月曜日から水曜日はこの会議のための資料読みが終わらず、 夜10時まで残業したうえに資料を自宅に持ち帰り、連日深夜…