本棚を見れば……

若い頃、母に言われた。
「お前が何を考えているのかは、本棚を見ればわかる」。
たしかに、わたしは何か悩みがあったり迷ったりすると、まず本を買ってみる習性がある。
母はわたしの本棚をながめては、「お、彼氏とけんかでもしたかな」「進路に迷っているな」
「留学しようとしてるな」「また転職を考えているのかしら」と、ハラハラしていたというわけだ。


で、この週末にわたしが買った本といえば、
雑誌2冊、単行本2冊、文庫1冊。
雑誌は「暮らしの手帖」と「和楽」、
単行本は桐野夏生東京島』と、大沢真知子『ワークライフシナジー』、
文庫は帯津良一幕内秀夫「なぜ『粗食』が体にいいのか」。
このうち、雑誌はひととおり目を通し、文庫は読了。
『ワークライフシナジー』が読みかけ、というところ。

暮しの手帖 2008年 06月号 [雑誌]

暮しの手帖 2008年 06月号 [雑誌]

和楽 2008 6月号

和楽 2008 6月号

母がこの本棚を見たら、「はは〜ん」と思い当たることだろう。
わたしは自分の働き方について迷い、生活を立て直そうとしているのだろう、と。
(我ながら、わかりやすいな〜。)


わたしは編集の仕事が好きだし、やる以上はいい仕事をしたいと思ってがんばってきた。
月あたりの残業時間が部内トップ、ひどいときは社内トップになってしまったこともある(除・管理職)。
残業をしたいと思ってしていたわけではないし、「人を増やしてください」と訴えたことも何度もあるけれど、
基本的には「これは自分にしかできない仕事だ」と思い、自分のやり方を信じていたように思う。
それが、ここのところ少し、変わってきた。
そんながんばり方は、「いい仕事」でもなんでもなく、自己満足に過ぎないのかもしれない、と思い始めた。


情けないことに自分で気づいたというより、自分のアプローチの仕方や考え方が認められないという事態におちいって、
いやおうなしに気づかされたというのが正直なところ。
そもそも、上司の「運動会に行こう発言」がなぜそんなにひっかかるのか、
その上司に認められないことで、なぜこんなにイライラするのか、を考えてみると、
これはくだんの上司の問題というより、わたし自身の問題なのだと思う。
「上」の機嫌をとろうとなんてつもりはさらさらないのだけれど、
「上」に認めてもらうことにやりがいを感じるという、昔ながらの「会社人間気質」とでもいうべきか。


「結果を出す」みたいな言い方は好きではないけれど、
消費者=読者に判断基準をゆだねていると考えれば、
目の前の上司の言動にオロオロするよりは、はるかに視野が広く、建設的なのかもしれない。
何度も書いているように、どうも「視野を広く」とか「長期的な目で」というのが若いときから苦手。
でも、この年で会社員として働いている以上、「苦手なんですぅ〜」というわけにもいかないのだから、
なんとか克服しなければ、と思う。
(おおっ、今日のわたしはなんて前向きなのだろう! 昨日のアロママッサージの効果か?)


明日の携帯本は『ワークライフシナジー』、自宅読書用は『東京島』で決まり。
鴻巣由紀子の朝日の書評は、すごく好きなときとがっかりするときとあって、結構両極端。
今日の『東京島』の書評はもちろん前者で、早速本屋に行って買ってきた。読むのが楽しみだなあ〜。
明日は着付教室の体験レッスン。さらに、じつはとてもこのページでは明かせないようなお稽古ごとを始めようかという試みもあり、
さて、わたしのワークライフバランスは、これからどこへ向かうのでしょう。
(またしても、「やれやれ……」という同居人のぼやきが広島方面から聞こえてくる……)


今日も30分自転車こぎ。
食事もがんばって「粗食」に。「明日から粗食だよー」(と、広島方面に)。
雑誌も含め、上記読了本の感想を書きたいのだけれど、もう眠いので後日。