増え続ける本問題

わたしの枕元には、そうだな、ざっくり200〜300冊くらいの本が常時積まれている。これは同居人の本で、わたしは本を買ったらとりあえず自分の部屋に持って帰っているのだけれど、同居人は枕元にどんどん積み上げて、なかなか自室に持ち帰ってくれない。彼の部屋は9畳くらいあって、すべての壁面にスライド式の書棚が置かれ、床にも本を積み上げているというのに! さらにマンションの別棟にある倉庫にはダンボールに入れた読了本が積み上げられているというのに!

 

6畳のわたしの部屋も、壁面にスライド式の書棚をいくつも置いて、あふれた分は床に積み上げてなんとか対処している。1年くらい前に雑誌や実用書など手放してもいいと思う本を抜き出して中古書店に売り、だいぶ減らしたのに、また書棚に入りきらなくなって、床の積み上げ本がどんどん増えてきた。2列に並べた奥の本は全然タイトルが見えないから、これでは必要な本が探せない。

 

完全な書庫と化している同居人の部屋は、海外文学を中心に素晴らしい品揃えで、探索していれば何時間でもそこで過ごせそうな本好きの天国。だからわたしは同居人の蔵書に愛着と感謝こそあれ、邪魔だとか捨てたいとか思ったことはただの一度もない。でも、でも! この枕元をじわじわと侵食してくる本たちには、だんだん恐怖を感じてきた。これ以上増えたらふとんが敷けない。地震がきたら本が顔面を直撃する可能性もある。同居人に言わせると、これでも少しずつ、気づいたときに自室に持っていったり、自室の本をダンボールに入れて倉庫に持っていったりしているとのこと。嘘ではないのだろうけれど、それと同じかそれを上回るペースで新規購入本が積み上げられるので、ほとんど変化はみとめられない。

 

それで今日は、二人で本気で近所に安いアパートでも借りて、書庫にしたらどうか、ということについて考えた。自宅から自転車で行ける範囲で、古くてもいいから、家賃格安で本棚をずらりと置いても床が抜けないような、広めのアパートはないものか、と。結構本気で、ネット検索してみたんだけど、ないんだよねー、そんな都合のいい物件。定年後の年金暮らしになっても、家賃を払い続けなくてはいけないということを考えると、無理だわー、ということになり、結局、家具を処分したり模様替えしたりしてできるわずかなスペースにスリムな本棚を2つ入れて、当座をしのぐことになった。

 

でもねー、なんかアパートさがしてるとき、夢があって楽しかったな。家の近くに9.5畳でロフト付きの物件があって、本を選んでロフトでごろごろしながら読むのを想像したら、わあ!って感じになった。いまのマンションを購入したときは、北側に6畳と9畳の部屋があるから、これをそれぞれの部屋にして本棚を設置すれば、たっぷり本が収納できるね、なんて話していたのに、ここまで増えるとは。だれかいい解決策があったら教えてほしい。