『オリンピア』見本出来!

次回は印刷会社の話題を、と書いたけれども、今日はとっても大事なことがあったので、予定変更してそのことを書く。大事なことというのは…………見本出来〜!!今日の午前中に仕事場に見本が届くということだったので、朝から仕事場に行き、少し片付けて見本を置くスペースを作ってそわそわ。トラックが停まるような音がするたび、窓際まで行って外をのぞきこむ。12時近くになって、ようやく見本到着。重い段ボール箱4つ。郵便局の配達人の方が階段を4往復して運んでくれた。うーん、こんなことなら仕事場を1階にすればよかったかなあ。申し訳ないと思いつつ、我々ではとても階段を運べる重さではないので、すみません、ありがとう、と何度も頭を下げた。

 

開封。宗利さんデザインの白く美しい表紙が姿をあらわす。おおー、と意味なく声をあげる。しばらくながめまわしたいところだけれど、今日中に関係者に発送しなくてはいけない。そうだ、発送をいかに手際よく、安価に抑えるか、も会社経営のうえで大事なテーマだ。『オリンピア』の場合は、サイズや重さなどから、「クリックポスト」が一番お得、ということがわかった。自宅のPCでラベルを印刷できて、追跡もできる。なのに、全国一律で185円。だいたい翌日に着く。

 

あらかじめ資材と手紙を用意し、クリックポストの住所登録→ラベル作成まで終わらせておいたので、あとは封筒にラベルを貼って、透明な袋に本と手紙を入れ、それを封筒に入れて閉じる。ふたりとも編集者歴が長いので、こういう作業はめちゃくちゃ慣れている。段ボールを開けてスリップを抜き、シールをはがすのは同居人。本と手紙を透明な袋に入れて、封筒に突っ込むところまで私。封筒を閉じて、まとまったところで郵便局まで持っていくのは同居人。すべての発送を終えて一息ついたときには、もうお昼の時間をだいぶ過ぎていた。かろうじてあいていたカレー屋さんに入り、遅いランチ。

 

わたしはわりと発送作業が好きだ。単純作業だけど、結構要領も大事だし、未処理の山がだんだん低くなって、処理済みの山がどんどん積み上がっていくのは快感だ。無駄口をたたきながら昭和のアパートで作業をしていると、なんだか10代か20代の頃に戻ったような気分になる。何よりこの本たちが、こうして読んでくださる方々(今回は全部献本)のもとへ旅だっていくんだな、と思うと、がんばっておいで! と祈るような気持ちで送り出しているのだ。

 

ランチを終えて仕事場に戻ってきて、そうだ、無事に届いたことを印刷会社の担当さんに連絡しなくては、と思い出す。指定どおりの数が、指定どおりに梱包されて、予定どおりの時間に到着する。当たり前のように享受しているけれども、実はとてもありがたいことだ。流通代行のトランスビューさんの倉庫からも、入荷のお知らせのメールが来た。これから毎日、在庫のお知らせメールが来るらしい。おお。毎日在庫を確認するのか。毎日、本が出ていったり、戻ってきたり(泣)するのを見守ることになるのか。いろいろ不安はあるけれども、こういう経験ができた(できる)というだけでも、自社出版にチャレンジした甲斐がある、というものだ。本たちー、がんばっておいでー!