またしても仕事が増え続け

ワークライフバランス」の本を読んですっかりその気になり、
お稽古事をはじめ、「大地宅配」の野菜セット「ベジタ」も再開、お米を「五分づき米」にかえて、
「さあ、これからは健康的&文化的な生活にはげむんだわ! さらば! 残業生活!」
などと意気込んでいたのだけれど……。


担当している仕事の長い長い「コンセプト期」がとうとう終わりを告げ、
バサバサととにかく前に進まなければいけない時期に入ったようで、
今月にはいっていきなり、仕事の量がどどーん、と増えた。
ただ、仕事の量や増え、責任が重くなっても、
現実的、具体的な本作りの作業なので、気分的にはかなり楽。ストレスはたまらない。


さらに、わたしは今週、勇気を出して、上司から「やってもらえないかな?」と頼まれたときに、
「それは、無理です」と言ったのだ! 
もともと、八方美人で負けず嫌いな性格なので、人に何か頼まれたとき断るのがものすごく苦手で、
これまでにも何度もそのことで失敗をしてきた。
今週、部長から頼まれたのは他の部員のヘルプ、次長から頼まれたのはちょっとした買い物で、
どちらもこれまでだったら、「え〜、わたし、今ものすごく大変なんだけどなあ、なんでわたしにふるかなあ」と思いつつ、
「あ、いいですよ。やります」と調子よく返事をしていただろうと思う。
でも、月あたりの残業時間の上限を決められているということもあるし、
自分の担当の仕事がおそろかになっては元も子もないし、と思って、
思いきって「えー、ちょっと無理です」と言ってみた。
上司たちがどう思ったかはわからない。もしかしたらちょっとむっとしたかもしれない。
でも、案外、一度口にしてみたら、自分が思っていたほど罪悪感に苛まれるわけじゃない、ということがわかった。
この調子で、とにかくストレスをためないように、できる範囲でマイペースを守っていこうと思う。


さて、着付けの教室は順調。
今週は予定していた日が急に残業になってしまい、泣きそうになって学校に電話をしたら、
「土曜日の午前中にいらっしゃってもいいですよ」と言ってくださり、
昨日の午前中にふりかえで授業を受けてきた。
昨日は、自分で選んだレンタルの長着を、着るところまで。(帯は次回)
わたしは緑色の着物を選んだのだけれど、先生の言うとおりにあっちこっちに手を動かして、
なんとかかんとか着てみると、これが結構、さまになっている。
携帯カメラで写真を撮りたいくらいなのだけれど、さすがに恥ずかしくて言い出せなかった。
着付け教室は、予想以上に楽しい。これなら、十分続きそうだ。


そんなこんなでちょっと読書のほうが滞っているのだけれど、
とりあえず、古典新訳文庫の『宝島』読了。

宝島 (光文社古典新訳文庫)

宝島 (光文社古典新訳文庫)

いやあ、こんなに血なまぐさい話だったか。
子どもの頃に読んだものは、かなりリライトされていたのかもしれない。
とにかく、海賊たちの悪人ぶりがすごい。
簡単に人を殺すし、頭の中はからっぽだし、みもふたもない、という感じだ。
一人だけ、要領よく立ち回った(としか大人になったわたしには読めなかった)海賊のボスは、
結局、うまいこと逃げて終わるから、勧善懲悪というわけでもない。
こういう小説を「子ども向け」としてすすめていたというのが不思議にも思えるのだけれど、
ただ単純に冒険小説として読めば、そりゃあもう、まちがいなくおもしろくて、
語り手である少年ジムが、大人たちに混じって大活躍するということも含め、
大人がすすめるほかの「立派な」物語とはまったく違う、
悪徳のにおいがする小説への第一歩、になり得るのかもしれない。


次は、ちょっと順番を変えて、モーム『月と六ペンス』を読もうかな。
その前に、日本の小説か新書をいれるか。
こうやって迷ってるときって、楽しいんだよな〜。