ブログは更新がいのち

ここのところすっかりサボリ癖がついて、ブログの更新が滞っていた。
ちなみに、早起き&ジョギングも、すっかりストップしているというていたらく。
先日、このブログの読者の方にお会いした際に、
「早起きとジョギングについてのmentionがないから、どうなってるのかな〜と思ってました」
と言われてしまった。そうなのです、サボっているから、触れられない。
まずいと思えば思うほど、空白の期間が長くなってしまうという、この悪循環……。


などと落ち込んでいても仕方がないので、
とりあえず、この10日ほどの間のことを簡単に。
もともと公私ともに予定がびっしりのところへ、急ぎのリーディングの仕事を、恩師から「オネガイ」されてつい、
引き受けてしまったのがすべてのわざわいのもと。
ロマンス小説なのだけれど、思っていた以上にてごわくて、読むのもシノプシスをまとめるのも、
かなり四苦八苦してしまった。
前にも同じような経験があるのだけれど、
昼間、会社で、小学校の教科書に載せるような文章を読んだり編集したりして、
夜、自宅で、濡れ場満載のロマンス小説を読んだりあらすじをまとめたりしているというのは、
なんとも不思議な感じのするものだ。
たとえば、教科書に載せる「物語」の評価というのは、こんな感じ。
「登場人物が生き生きとしており、主人公の心の動きを時間の流れを追って、ていねいに読みとっていく授業が想定できる。
ただし、ちび、はげ、といったことばが出てくるので、注意が必要。」
一方、ロマンス小説のほうは、
「前半のクライマックスは廃墟でのラブシーン。野生的で強引な男主人公に、抗いながらもひかれていく理知的な女主人公の姿が、
官能的に描かれており、女性読者を刺激するだろう。」
※いずれもあくまで(例)で、実際のものではありません。
自分としては、どちらもどうも、いまひとつのりきれないのだけれど、
どちらかというとやはり、後者(=ロマンス小説)のほうが、得意分野という気がする。


さて、リーディングを仕上げたほかは、ほとんど本を読んでいない。
仕事用の子どもの本と、ほんとうは2月中にしあげなくちゃいけなかったもう1冊のリーディングの本と、
先々週から読み始めたクラークの『幼年期の終わり』を、同時進行で読んでいる。
クラークはかなりおもしろい。こんなにおもしろいなら、もっと早くに読めばよかった。
SFってなんとなく苦手意識があって、子どものころに『宇宙戦争』とか『透明人間』とか、星新一とかを読んだくらい。
翻訳をやるようになってから、ちょこちょことつまみ食い的に読んではいるけれども、
これまでのところ、「うわあ、すごい!!」というような出会いはなかった。
ヴォネガットなんて、まわりの人がすごくいい、いいっていうからがんばって読んでみたけど挫折したし。
でも、クラークはおもしろい。そういえば、映画の「2001年宇宙の旅」も大好きだし(SF映画なんてあんまりみないんだけど)。


この2週間ほどは、本との「うわあ、すごい!!」という出会いがなかった分、やたらと人に会っていたようなような気がする。
それも、さまざまな分野で活躍されている「先輩」と呼ぶべき人々ばかり。
翻訳をやっていたころの担当編集者の方や、
ブログを通じて知り合った研究者や翻訳者の方々、
同居人がお世話になっている近所に住むエイブンガクの先生方、
そして、児童文学の大御所ともよぶべき作家の先生方。
こういう「すごい」人々といっしょに時間をすごしていると、
いったい自分は何をやってるんだろう、八方美人であれもこれもと手をつけて、
なにひとつ「モノ」になっていないなあ、と情けない気持ちになったりする。
でもその一方で、こういう「すごい」人たちとつきあえるようになったのは、
この身の程知らずな八方美人の賜物で、もしかしたらそのことじたい、
ちょっとした才能なんじゃないか、と思ったりもする。


という具合に華やかなアフター5とはうらはらに、
会社では地味に、学習指導要領を読みこんで資料をつくったり、
単行本の表記の統一表をつくりながら原稿整理をしたりしている。
でも実はわたしはこういう地味な仕事がかなり好きで、
会社の近くのカフェで買った「メイプルロイヤルミルクティー」などを飲みながら、
日がな一日、表記の統一なんてやっていると、ほくほくと幸せな気持ちになったりもするのだった。
あ、幸せ→しあわせ、気持ち→気もち、ね。


明日はまたしてもその道の「先輩」につきそっていただいて、
なんと着物を買いに問屋さんに行くのだ!!
着物を買うのは、22歳のときに買った振袖以来なのだけれど、
これまでに何度か、レンタルで留袖などを着たことがあり、
そのときの感じでどうやら、わたしは体型的に、また、顔のつくり的に、
着物が似合うような気がしている(つまり、小太りで顔のパーツが小さい、ということ)。
久しぶりにホテルの結婚式の披露宴というものによんでいただいたので、おもいきって訪問着をあつらえることに。
付け焼刃で勉強しようと、「美しいキモノ」なんて雑誌を買ってきて、
ページをめくっているだけでなんだかウキウキしてくる。