ボクササイズ、古武術初体験

今日はスポーツクラブに行って、ボクササイズと古武術入門というレッスンを受けてみた。ボクササイズはなかなか楽しかった。エアロビクスのように両手両足がバラバラの動きをするということはないし、ヨガのようにゆったりすぎるということもなく、ちょうどいい具合に汗をかいて、うーん、なんか痩せそう。古武術入門は、「入門」ってくらいだから初心者ばっかりだと思ったら、皆さん結構慣れているようすで、自分のほかにもう一人、はじめてさんがいたのでかろうじて逃げ出さずにすんだけど、ずぶの素人が混じってしまって、すみません、という感じだった。


日中は、知人から頼まれているボランティア仕事を少し。高橋源一郎の『ニッポンの小説』が、完全には読み終わっていないんだけど、これ以上この本を持ち歩いていると、当分次の本に進めない気がしたので、あと4分の1くらい残ってるけど読了、ってことにする。

ニッポンの小説―百年の孤独 (ちくま文庫)

ニッポンの小説―百年の孤独 (ちくま文庫)

で、これはもちろん、この本が悪いのではなく、こんなにわかりやすく親しみやすく書いているにもかかわらず、わたしがこういうタイプの本が苦手だということだ。最初の頃は結構楽しみながら読んでいたんだけど、だんだんこの文体がつらくなってきて、うまくのれなくなってしまった。で、次に何を読もうか、と考えて手元の本をぱらぱら見てみたら、なんだか小説、とくに外国文学が、やたらと短編集が多くて。翻訳仲間は結構短編好きが多くて、読むのも訳すのも短編がいい! という人も多いんだけど、わたしは読むのも訳すのも、長編がいいんだよね。とはいえ、十年以上前に同居人に薦められて上巻だけ読んで挫折した野上弥生子『迷路』に挑戦するのは、ちとハードルが高い。うーん、どうしようかな、と思っていたところへ、少し前に買った小谷野敦川端康成伝』が目に入った。この本はめちゃくちゃ分厚いので、どう考えても通勤読書には向かない。このお盆休みの間にどこまで読めるか、どれくらいのれるかで、最後まで読めるかどうか決まるかな、と思って、ゆるゆると読み始めた。
川端康成伝 - 双面の人

川端康成伝 - 双面の人

あれ、予想以上に読みやすい。これは著者自身が書いているように、詳細な調査に基づいたいわゆる「伝記」で、作品研究ではないし、川端をヨイショする太鼓持ち記事でもない。言葉は悪いけど、週刊誌のゴシップ記事を読んでいるような気軽さがあって、ああ、これならこの分厚い本も、最後まで読めるかもしれないな、と思った。でも、川端康成の伝記って、これまであまり書かれていなかったんだそうだ。意外。川端といえば、『掌の小説』は何より長さの面で教科書向きなんだけど、最近はあまりとりあげられなくなってきた。『伊豆の踊り子』も『雪国』も、きちんととりあげることは少なくて、作品冒頭を他の名作と並べて紹介することがあるくらい。どうなんだろうか。そういえば翻訳学校に通っていた頃、翻訳学校の先生方に人気の日本文学作家の筆頭が川端康成だったなあ。あるミステリ翻訳の大家などは、以前は時折、川端作品を筆写などしていた、と言っていたのを覚えている。


明日は早朝テニス。午後は頼まれ仕事&読書。夜は同居人の友人が、家に遊びに来る(かもしれない)。平和な盆休みだ。