翻訳関連の本数冊

ここのところ毎日0時19分水道橋発の総武線に乗り、
井の頭線の最終で帰宅している。
0時になるとマンションの入り口ゲートが閉まり、
ゲート、建物の入り口、部屋の入り口と、3回も鍵を出さなくてはいけない。
何曜日だったか忘れたが、2時過ぎにマンションの入り口にたどり着いて、
鞄から鍵をとりだそうとしたら、ない! 鍵を持たずに家を出たらしい。
泣きそうになって管理人さんを呼び出し、ゲートをあけてもらったものの、
こんな時間、同居人はぐっすり寝ているにちがいない。
何しろ一度寝てしまったら、どんなにじゃんじゃん電話をしても、
絶対に起きない人なのだ。
マンションのロビーでの夜明かしを覚悟して、建物の入り口のピンポンを押した。
奇跡的に同居人が起きてくれて、無事、お布団の上で眠れた。


0時19分に乗らない日は、もっと早く帰っている、というわけではなく、
先週も午前3時くらいまで仕事をして、会社の近くのホテルに泊まり、
翌日9時前から出勤した。
もう若くないのだから、こんな生活をしてはいけない、と思うのだけれど、
どうにもこうにも、仕事が次々に押し寄せてくる。
もう無理! もう限界! と思うのだけれど、
なぜか相変わらず、風邪ひとつひかないのだ。
丈夫すぎる自分の体が、少しだけ恨めしい。


さすがに日曜日くらいは早く帰ろうと思い、先週の日曜日は駅ナカの本屋があいている時間に帰宅。
電気がついている本屋さんを見たら、
なんだか気持ちがうきうきして、ずるずるっとひきずられるようにして中に入った。
どうせ本を買ったって、読む時間なんてないのに。
そこで、買った本は、翻訳関連の本2冊と翻訳書1冊。
さらに同居人が持ち帰ってくれた小川高義『翻訳の秘密』も加え、
目の前に翻訳関連の本が3冊、並んだ。

翻訳のさじかげん

翻訳のさじかげん

柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方

柴田さんと高橋さんの小説の読み方、書き方、訳し方

翻訳の秘密―翻訳小説を「書く」ために

翻訳の秘密―翻訳小説を「書く」ために

ぱらぱらながめているのだけれど、うーん……なんだか全然、頭に入ってこないのだ。
なんでだろう、毎日、子ども向けの文章ばかり読んでいたから、
大人向けの文章が読めなくなってしまったんだろうか……。
いや、そんなはずはない。アジェンデの『精霊たちの家』は、一気読みしたのだし、
一応、新聞くらいは毎日目を通しているし。
そこで思い当たったのは、柴田さんと源ちゃんの本はともかく、
あとの2冊は、翻訳や英語、英米文化をネタにしたエッセイ集で、
いまや翻訳から遠く離れてしまって、こういうのを面白がれなくなった、ってことなんだな。
そうかあ。とちょっとしんみり。


で、日曜日にうきうきして衝動買いした翻訳書1冊、というのが、これ。

やんごとなき読者

やんごとなき読者

結局、これが一番おもしろそうなんだけど、
なんていうか、「大人の小説」の香りがぷんぷんするので、
小学校の教科書の仕事が一段落してから読んだほうがいいかな、と思ったりする。


昨日の土曜日は無理矢理休みをとって、井の頭公園で花見。
花はちょうど満開だったし、気候もちょうどよくて、
手作りのお弁当もおいしく、超多忙なはずのA氏も顔を出してくれて、
幸福な1日。帰宅後は会社のことをなるべく考えないようにして、ぼんやり過ごした。
今日はまた、朝から晩まで仕事。
小学校の教科書のスタッフは全員出社していて、まるで平日のようなにぎわい。
ここまできたら、とにかくやるしかないのだ。


朝日新聞の書評委員が変わった。
新書評委員の酒井順子さん、穂村弘さん、平松洋子さんなどが、
どんな本をとりあげるのか、楽しみだ。
今回の選書は、それぞれ書評者の専門分野ではないところがいい。
うーん、早く楽になって、ゆっくり本が読みたい。