わたしの読了本ベスト2013

今日は自宅から自転車で30分くらいのところにある大宮八幡へ初詣。仕事が忙しくなるとつい自分に甘くなり、「かわいそうだから」といってダイエットも運動も完全にストップ。その結果、せっかく努力して5キロ近く痩せたのに、3キロ近く戻ってしまった。こんなことでは今年のOB合宿で先生に「参った」と言わせることはできない。というわけで、往復1時間程度の自転車漕ぎを今年のダイエット初めとして、明日からふたたび、いや、みたび、いや、幾たびめか知らないけどとにかく決意あらたに、ダイエットと運動を実践するのだあっ。


さて、年末に書きそびれた昨年2013年のわたしの読了本ベスト。あらためてブログを読み返してみると、昨年はツイッターを始めたことの影響もあり、ブログのエントリーが激減。読了本の記録はかろうじて続けていたものの、「印象に残ったものだけ」と書いているときもあり、読了本の冊数はちょっと把握しきれない感じ。ただ、あらためて思い出してみると、昨年は実は当たり年で、ベスト3、ベスト5、などにしぼろうと思ったけど、やっぱりこれも、あとこれも、絶対外せない、などと考えた末、昨年のベスト本は7冊、選んでみた。いつものように、順不同。ノンジャンル。ああ、やっぱり小説が多いんだけどね。


古典新訳文庫から、今年もイギリス文学の傑作を1冊。小説を読むのって愉しいと心から思った。本を読むことを通して、教訓や教養を得る必要もなければ、実用的な知識を得る必要もないのだ、ということをあらためて実感させてくれる本。タイトルも秀逸。

ご遺体 (光文社古典新訳文庫)

ご遺体 (光文社古典新訳文庫)

ウォーとは全然タイプの違う、アメリカの女性作家による連作短篇。ああ、人生ってそういうもんだよね、と切なくなる。短篇はあまり好きじゃないんだけど、これはよかった。翻訳もさすがの小川高義
オリーヴ・キタリッジの生活

オリーヴ・キタリッジの生活

久しぶりのジャンル・フィクション、久しぶりのキング。ネットで誰かが激賞しているのを読まなかったら、あの分厚さで上下2巻には手が出なかったと思う。新しい本の紹介・推薦ルートができあがりつつあることを実感した一冊でもある。
11/22/63 上

11/22/63 上

続いて日本の小説三冊。なぜか三冊とも女性作家。このラインナップを見ると、ああ、自分はつくづく、リアリティー重視、共感重視で本を読んでるんだなあ、と思う。同世代の角田さんはもちろんだけれど、祖母の世代のミホさんや、80年代生まれの小山田さんに共感できるということが嬉しい。
工場

工場

私のなかの彼女

私のなかの彼女

海外作品3作、国内作品3作、小説ばかり合計6作品を選んだけど、最後の1冊は、いわゆる名作とかベストセラーのジャンルに入らない、でも自分にとっては特別な、ほんとうの意味での「マイベスト」と言うべき作品。ありがたいことに著者の方とお話をする機会を得たけれど、そういうことがなかったとしても、きっと生涯、大切に胸に抱いていくだろう本。そういえば、いま突然思い出したんだけど、30年前、高校のテニス部の顧問が母校を去ることになったとき、当時19歳だったわたしは、母校のコーチを引き受け、OB会の会報みたいなのに原稿を依頼されたことがあった。そのときのタイトルが、「藤原先生のこと」だったよ。シンプルなタイトルだけど、その人のことを思うといろんな感情があふれてしまって、「◯◯先生のこと」とか、「先生と私」とか、そんなタイトルしかつけられなくなっちゃうんじゃないかな。まあ、こんな個人的な感傷は別として、この本は著者の文章はもちろんのこと、装丁や造本もほんとうにすばらしくて、読み終えたときに、「こういう本を作る人になりたい」と思った。
S先生のこと

S先生のこと


以上、2013年の読了本ベスト7、でした。
今年もたくさんのいい本との出会いがありますように。