また一ヶ月以上あいてしまった
仕事はそれほど忙しいわけでもないんだけど、どうにもブログ更新が滞りがち。やっぱりツイッターとフェイスブックの影響かな。それと、仕事とは関係のないことだけを書こう、と思うと、読んだ本や講演会の感想なんかも微妙に仕事がらみだったりして、結局、書けなくなっちゃうんだよね。
以前の仕事みたいに死にそうにはならなかったけど、ここ2週間ほどは長時間残業&休日出勤の日々を送った。ちょっとひと段落したので、代休をとったり、早めに帰宅したりしている。この一ヶ月の読了本は少ないけど、なかなか充実していた。今年のベスト5、もしかしたら、オールタイムベスト10くらいに入っちゃうかも、という名作があった。
- 作者: George Bernard Shaw,バーナードショー,小田島恒志
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- 発売日: 2013/11/08
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- 作者: ジョン・ウィリアムズ,東江一紀
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教養としての宗教入門 - 基礎から学べる信仰と文化 (中公新書)
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なんといっても、『ストーナー』が素晴らしかった。東江一紀さんが最後に取り組んだ翻訳、という悲しく壮絶なエピソードを脇においても、作品自体が静かな迫力に満ちて、読み終わって「いい小説を読んだ」と実感する。主人公のストーナーが冴えない英文学者という設定で、これがなんとも言えずいい。この職業についた時点で、お金や贅沢な暮らしとはまず無縁なわけだけど、その地味な人生の中で、普通に恋愛のごたごたがあったり、学内政治に失敗したり、これまた地味な事件が次々と起こる。ああ、そういうものだよね、そうやって年をとっていくよね、と、50になったばかりの私は、しみじみと我が身を振り返ってしまうのだ。
古典新訳文庫は、もう何冊目かわからない。出始めの頃に目指していた「全冊読破」は、啓蒙書関連がきびしくて挫折したけど、フィクションはなるべく読むようにしている。古典新訳文庫ではじめて読んだ作家もいるし、新訳で再読の作家もいる。いずれにしても、「好き嫌いは言わずに出たらなるべく読む」と決めておくと、ごくまれに「がっかり…」ってこともないわけじゃないけど、たいていの場合、新鮮な驚きと興奮につつまれ、幸福な時間を過ごすことになる。しかも、文庫だから安い。電車の中で読めるし。で、『ピグマリオン』は初読だったんだけど、何しろ戯曲だから、古典新訳文庫に入っていなかったら絶対読まなかっただろうと思う。映画の「マイフェアレディ」はずいぶん毒気を抜いてあるけど、原作はかなり風刺がきいていて、大人の芝居だったんだな。個人的には、こっち(原作)のほうが好き。
宗教本は仕事上の必要があって何冊か読んだのだけれど、この本はものすごく読みやすかった。ちょっととぼけたような語り口が楽しくて、あっという間に読めてしまう。いまのわたしは仕事の関係でちょっと宗教詳しくなっちゃってるから、この本だとちょっと食い足りない感じ。もう少し個々の宗教の教義や儀礼について理解できたら、小説や映画の見方も変わってくるんじゃないかな、と思う。
この一ヶ月の間に、いろんな講演会などに行ったので、記録だけしておこう、と思ったんだけど、なんだかパソコンの調子が悪くて、かぎかっこを打つたびに固まるので、今日はもうやめとこ。
今年も残りあとわずか。年末に高校の同窓会があるけど、それ以外はわりと静かな年末。大掃除をする予定はないけど、この増えすぎてしまった本たちをどうしたものかねえ。ついに自宅のウィンドウズパソコンが壊れたので、年賀状の宛名印刷をMacBookairでやることに。AirPrint対応のプリンタと、マック用の宛名職人を買った。今年は心に余裕があるので、住所入力みたいな作業が結構楽しい。