アマゾンから本が届く

ここのところ週末が忙しくて、なかなか大きな書店に行けない。
それで、珍しくアマゾンで3冊、本を買った。
どれも、久我山千歳烏山の書店には置いてなかったものばかり。
まず、「モンキービジネス サリンジャー号」。

モンキー ビジネス 2008 Fall vol.3 サリンジャー号

モンキー ビジネス 2008 Fall vol.3 サリンジャー号

これは予告を見たときから、絶対、買わなくちゃ、と思っていた。
で、驚いたのは、最初から最後まで、ほんとうに柴田元幸訳の「ナイン・ストーリーズ」のみ、という構成。
柴田さんの解説やあとがき、編集後記すら、ない。
すごいなあ、徹底してる。
最初から「売れ行き」なんて無視して、作り手側が楽しそうに作っている雑誌だったけど、
この徹底ぶりはスゴイ。柴田さんはもちろん名翻訳家だけれど、アメリカ文学者でもあるのだから、
普通に考えれば「解説」みたいなものを書きたいんじゃないかなあ、と思うんだけど、ね。
あさって(土曜日)に東大でダイベックの講演会があって、もちろん柴田さんが司会。
ダイベックは『シカゴ育ち』がかなり好きだったので、都合がつけば行くつもり。
それにしてもこの雑誌、何部刷ってるのかなあ。
吉祥寺のやや大きな書店でも、置いてなかったんだけど。


古典新訳文庫『木曜日だった男』。

木曜日だった男 一つの悪夢 (光文社古典新訳文庫)

木曜日だった男 一つの悪夢 (光文社古典新訳文庫)

これ、絶対、買ったと思うのだけれど、どうしても見つからなかったので、再度購入。
古典新訳文庫は、「カラ兄」以外は新刊の時期を逃すとなかなか書店では手に入らない。
翻訳は南條竹則氏で、以前読んだ『新アラビア夜話』がとても良かったので、
このチェスタトンも楽しみ。


今日のアマゾンからの荷物のメインは、これ。

旅の仲間 澁澤龍彦・堀内誠一往復書簡

旅の仲間 澁澤龍彦・堀内誠一往復書簡

いつも読んでいるブログの方が、これを読んでお二人のことがますます好きになった、と書いていらっしゃったので、
思わず、大人買い。(なんと、4000円もするのだ!)
ほんとうに、趣味で作っているとしか思えないような、洒落た装丁の豪華本。
ぱらぱらめくっているだけで楽しい本なのだけれど、
ずっと見ていると、なんだか悲しくなってくる。
二人が書いている(描いている)旅先の風景や体験が楽しそうであればあるほど、
それはもう、二十年以上前の過ぎ去った日々のことで、二人はもうこの世にいないという事実が胸に迫ってくる。
それにしても、没後二十年を経てこのような本を出そうと思った編者の巖谷國士はえらい。晶文社もえらい。
というか、晶文社はいっとき、出版点数を三分の一くらいに減らして生き残りをはかっていたように思うけれど、
こういう本が出るということは、経営状態が好転したのだろうか。
晶文社のような、丁寧で誠実な本作りをしている出版社には、なんとしても生き残ってもらいたい、と思う。
この本を大人買いしたのも、がんばれ、晶文社! ってな気持ちも少しだけあった。


昨日は上司と衝突してずいぶん腹を立てていたのだけれど、
一日経ったらだいぶ気分が落ち着いた(同居人に言われたとおりだ)。
といっても、パワハラ的言動をゆるしたわけではないし、忘れたりもしない。
ただ、毎日の仕事をきちんとこなすことの大切さと、
同じ仕事でともにがんばっている同僚たちの理解を思えば、
誤解にもとづく上司のプチ切れ事件なんて、屁の河童(失礼!)、というような気持ちになったから。