着物でうどん会席 報告編ほか

またしても更新が間遠になり、このままでは書けなくなってしまう、という危機感にかられたので、
とりあえずこの1週間のことを、メモ程度に。

まず、先週の土曜日は、無事晴れ。
グレー格子の小紋にバラの柄の帯、渋いピンクの薄コート、といういでたちでうどん会席へ。
一応、「幹事」のような役目を担っていたので、
主賓をはじめ、出席者がみんな、楽しそうに過ごしてくれていたので、一安心。
着物についても、もちろんお世辞なんだけど、主賓の先生が、
「○○さんてこんな美人って知らなかったよ〜」と言ってくださり、
翌日10時過ぎから二人とも仕事が入っていたので、
「今日このままどっか泊まって明日同伴出勤したいなー、あ、でもぼく帯の結び方がわかんないからだめかー」
などと、これまで聞いたことのないようなお愛想を頂戴した。
着物なんて大げさに(がんばりすぎに)見えるかな、とちょっと思ったんだけど、
着物のおしゃれって、いっしょにいる人が「自分のためにおしゃれしてきてくれたんだな」って思ってくれたらいいな、
っていうのが根底にあるので、
若くてきれいな女性はそりゃあもういるだけで華やぎがあるけど、
自分くらいの年齢になったら、せめて着るものくらい、華やぎを添えることができてよかった、と思う。


日曜日も会議、月曜日から今日まで、残業続きの日々。
「終わった」はずのヘルプの仕事が、相変わらずちょろちょろと入ってきて、
なかなかメインの仕事に集中できない。
そのこともあって、今の時期ただでさえ大変なはずのメインの仕事が、
ぐわわわーんと重みを増して、「働け、働け」とわたしを責め立てる。
ただ、メインの仕事のほうは、テキスト入力やコピーとりのような単純作業でも、
苦手な営業がらみの仕事でも、残業続きでも、わりあい前向きな気持ちでやれている。


というわけで、ほとんど仕事以外のネタがない。
仕事以外の話題としては、徳永英明のvocalist4を買ったくらいか。
そうだ、時事ネタで言えば、英会話GEOSが破産したというニュースはショックだった。
わたしは20代のころ、GEOSの英会話講師をしていたことがある。
日本人講師でも日本語使用は一切禁止で、授業はすべて英語で行わなくてはならない。
初心者向けのプライベートレッスンが主体だったので、
ほとんど英語をしゃべれない日本人生徒を相手に、英語で話しかけ、生徒にカタコトでも英語をしゃべらせなければならない。
テンションをあげて、へらへらと毎度おなじみの挨拶をかわし、決まり切った話題で近況報告をする。
日によっては4コマくらいぶっ続けで授業が入るので、相当な重労働だった。


でも、自分は例外として、GEOSは先に倒産したNOVAにくらべ、講師のレベルは高かったように思う。
とくに外国人講師は少なくとも当時は、プロ意識が高く、教え方もうまかった。
日本人講師の研修もしっかりしていたし、テキストもよくできていた。
なんで倒産したのかな。やっぱり不況になって生徒さんが減ったのかしら。


英会話の講師といえば、ひょんなことから、ゴルフ場で英会話を教える、という仕事をしていたこともある。
偶然、生徒のうちの一人が小学校の同級生で、気恥ずかしかった。
あと、短い期間だったけど、スポーツクラブのマシンインストラクター、というのもやったことがある。
これは、スポーツクラブの受付を募集していたので応募したら、
「あなた、インストラクターやらない?」と言われて、そちらのほうが時給がいいので変更した、というお気楽な話だ。
今のわたしを知る人は信じられないかもしれないが、
わたしは若いころ、「どんな服よりジャージが似合う女」と言われるくらい、スポーツ少女だったのだ。


商社のOLやら、学校の先生やら、ポルノ小説の翻訳やら、思えばずいぶんいろんな仕事をしたものだ。
どの仕事も、それぞれに「独特の世界」があって、当時はそれぞれに大変だったけど、
今ふりかえるとどの仕事も、小説が書けるんじゃないかってくらいエピソード満載でなかなかおもしろい。
これらの仕事をこなしながら、一方で大恋愛→大失恋を繰り返していたんだから、
われながら、すごいパワーだ。


今日届いた池澤世界文学全集の最新刊は、ナボコフ『賜物』。
池澤夏樹リーフレットや沼野先生の解説をちらちらと読むだけで、
うーん、これは読まなくちゃ、という気にさせられる。連休中の楽しみが増えた。