京王古書市から十二月文庫へ
午前中は着付教室。今日は、自分で着るのではなく、お相手への着付。
小紋に文庫結びなんだけど、自分でも情けなくなるくらい下手。
わたしの「お相手」になった方が、ほんとうに気の毒で、
すそはでろでろ、帯はゆるゆる。「ごめんなさい!」とあやまりっぱなし。
でも、着付教室のお仲間はやさしいので、笑顔でゆるしてくれるのだ。
うーん、もっとうまくなりたいなあ……と、だんだん欲が出てきたのだった。
吉祥寺でさぬきうどんを食した後、新宿京王デパートの古書市へ。
いま、読みたい新刊本がたくさんあるので、どうも古書に対してむらむらっとせず、
結局、一冊も購入せずに退却。
で、なんだか不完全燃焼だったので、
以前、自転車で訪れたのに閉まっていた池ノ上の古本屋「十二月文庫」へ行ってみた。
わざわざ明大前で乗り換えて、池ノ上まで行ったんだよ〜〜それなのに!
また、閉まってたあ。
前回もたしか土曜日だった。土曜日の13時すぎに行ったように記憶している。
今日は、土曜日の15時ごろかな。
いつ行けばあいているのかしら……どなたか情報をお持ちの方、ご教示ください!
というわけで、すごすごと久我山へ帰還。
悔しいからエキナカの啓文堂で「考える人」の最新刊を買う。
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/07/04
- メディア: 雑誌
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いい写真だ。
3行だけのコピーもいい。
この雑誌は、毎号、とても工夫されていると思う。
今回の特集も、ただ100人100冊をまんべんなくとりあげているわけではなく、
時々へえっ、という人が解説を書いていたりして、
読者を飽きさせない工夫があちこちにほどこされている。
まだ全ページ読んだわけではないのだけれど、たとえば、植物学者の牧野富太郎の解説は、こんな書き出し。
中学生の頃だったろうか「牧野」が人の名前と知って驚いたのを覚えている。
図書館でよく手に取った牧野植物図鑑の題の初めの牧野は、
野山や草木といった普通名詞のように平然とそこにあり、
書棚に何冊も並ぶ植物図鑑の、いってみればまくら詞のような語句として目で覚えていたからだ。
あとで知ったことだがその誤解はさほど的はずれではなかった。
(50ページ)
このあと、「私は植物の愛人としてこの世に生まれ来たように感じます。」という牧野のことばを紹介しているのだが、うまいなあ。
で、だれが書いているのかしら、と最後の署名を見ると、(いしいしんじ)とある。ほお。と、思うでしょ?
ダイエットの大敵、焼き肉+ウメッシュ、といういけない夕食をとった後、
同居人がアマゾンで購入したという「英語ノート」をぱらぱらとながめる。
で、「英語ノート2」の巻末、「世界の物語 いくつ知っていますか。」というページを読み、愕然とした。
1ページに6作品、よく知られた世界各国の「物語」が紹介されている。
「竹取物語」「ピーター・パン」「ピノキオ」「三国志」「トム・ソーヤの冒険」「赤毛のアン」。
これに付されている、日本語の紹介文がすごい。
たとえば、『三国志』。
「中国の魏・呉・蜀の三国の争いを書いた歴史書です。
曹操、諸葛亮、劉備などの英雄が活躍する小説などにもなっています。」
たとえば、『赤毛のアン』。
「カナダのプリンス・エドワード島の美しい自然を舞台に、
想像力豊かなアンがくりひろげるお話です。」
これだけの字数で、しかも小学生向けの語彙の範囲で、
本の紹介文を書くのが難しいということは、はい、もう、わかりすぎるほどわかっている。
それにしても、これは、ひどすぎるんじゃないかな。
「英語ノート」とはいえ、日本語の校正者はいなかったのかな……。
さて、村上春樹の『1Q84』は、同居人が持っているくせに貸してくれないので(けち!)、文庫になるまで待つことにした。
なので、次はカズオ・イシグロ、ドストエフスキーへと進むことにする。