ソフトテニス再開初日

もう、へとへとだ。
何とか家にたどりつき、シャワーを浴びて、食べられそうなものを食べた。
たまっていた洗濯物を干して、次は掃除機を……と思ったところで力尽きた。
夕方になってパワーが戻ってきたら部屋の掃除をしよう。


近所の中学校のテニスコートで、地域の人々が自由に参加できるソフトテニスの練習会があると聞き、
勇気を出して行ってみた。
軟式のラケットを握ったのは、5年ぶりくらい。まじめにやっていた頃からは、すでに10年以上が経っている。
ココロヤサシイ後輩男子からは、ミクシィで、「年齢を考えて無理をしないように」というアドバイスを受け、
どきどきしながら会場の中学校へ。自転車で5分。
(関係ないけど一昨年、国語教育の大きな大会の会場となった中学校だ)


いやあ、楽しかった。
あっという間に息があがっちゃうし、体(とくに足)が全然動かないし、
もう、へたでへたで情けなくなるくらいだけれど、へたはへたなりに楽しいものなのだ。
わたしは無理をしないようにということで、休み休み参加させてもらったのだけれど、
「一本打ち」とか、「ランニングボレー」とか(←呼び方ちがうかもしれないけど)
ぐるぐる回ってるだけで、もう楽しくて楽しくて、
最後にはほんとにへたくそなのに、ゲームまで参加させてもらった。


とにかく感動したのは、大人10人、子ども10人くらい、合計20人くらいのソフトテニス愛好者が、
三々五々集まってきているということ。
「コーチ」と呼ばれている中心の人物がすごい人で、わたしの「先生」と同じような顔色(赤銅色っていうのかな)をしている。
後で年齢を聞いたら70歳! えーっ、信じられない!! バリバリふつうにコートを走っていた……
で、この「コーチ」は7年間、この中学校でテニスを教えていたそうなのだけれど、
今夏、顧問のなり手がいない、ということでテニス部が廃部になり、残された1、2年生のために、
この「烏山ユニオンソフトテニスクラブ」っていうのをつくったのだという。


「わたしはね、全然打てなかった子どもたちが、少しずつ打てるようになって、
にこーっと嬉しそうな顔をするのが大好きでね、それが楽しみで、ずっとテニスを続けているんです」
と話す赤銅色の顔を見ていたら、なんだかまた例によって泣きそうになってきたので、
あわててラケットを持って、「スマッシュ練習」の列に加わったのだった。


一人、ものすごくうまい女の子がいて、聞いたらこの中学校の卒業生で、インカレ優勝選手だという。
もちろん、この地域のクラブのメンバーというわけではなくて、「コーチ」たちに挨拶にきたらしい。
すごいなー、やっぱり動きが違う。フォームもきれい。偶然とはいえ、そういうすごい選手のプレーも見ることができて、
ほんとうにラッキー。こんな近くに、日常的にソフトテニスをやっている団体があるなんて、もう、奇跡に近い。
ボールひろいも、ブラシかけも、何をやっても楽しくて、
ありゃりゃ、わたしはこんなにソフトテニスが好きだったんだな、とあらためて思った。