江ノ島の海で水滸伝を読む

この週末は仕事上の研究会が目白押し。
金曜日は「朗読・群読」についてのワークショップに参加。
今日・明日の2日間は、「文学教育」について50年間研究し続けているという団体の研究会に参加。
今のところ、いずれも「当たり」であった。
わたしの「教育ギライ」は、案外根が浅いものなのかもしれない。
というより、「ある種の」教育に関する議論が苦手なだけで、
こういう教育のハナシなら(もちろん、辟易する場面がないわけではないのだけれど)、
長時間たちっぱなしでも、猛暑の中、休日返上の参加となっても、
やる気満々、とまではやっぱりいかないけれど、自分から積極的に参加してみようかな、という気持ちになるみたいだ。
とくに、金曜日の会合は全体の講演がいまいちだったけど、
今日の全体会の講演は、映画監督の山田洋次さんと、作家の後藤竜二さんという豪華ゲストだったということもあり、
期待以上に得るものがあった。
金曜日のワークショップも、今日の午前中の入門講座も、全体会の基調講演も、
こういう研究会独特の「教師くささ」はあるものの、
現場の最前線で、ことばと文学の教育に取り組む人々の熱っぽさには、かなり共感した。
大げさに言えば、『カラマーゾフの兄弟』を語る亀山さんや、フランス文学を語る野崎さん、
さらには、「知識人になるために」を語る大江さんと、根っこのところではいっしょなんじゃないか、と思った。
そういう意味で、この人たちとだったらいっしょに走れるかな、という気持ちになった。貴重な体験。


研究会の合間のぽかりとあいた休日の土曜日。
ひさびさに休みがとれた同居人といっしょに、ロマンスカー江ノ島へ。
沖縄用に買った水着、もう一回ぐらい着ないと、ね〜。
行ってみたら波が高く、「遊泳注意」とのこと。そのせいか、心なしか人も少なめ。
いつものように大きな浮き輪を借りて、いざ、海へ。
これが、めちゃくちゃ楽しいのだ。
波が高いので、ぐわわわーんと体を大きく持ち上げられ、ざっぷーん、と浜へ押し出される。
ぐわわわーん、ざっぷーん。ぐわわわーん、ざっぷーん。と、これを繰り返す。
この繰り返しが、規則的なようで微妙に規則的ではない。
なので、ざっぷーん、となってぐしょぬれになった顔をぬぐっていると、
いきなり、次のぐわわわーん、に体をさらわれたりする。
いやあ、ほんと、楽しくて、いい年をして大はしゃぎをしてしまったのでした。
……で、浮き輪にしがみついていたせいで、ただいま、肩から腕にかけて、ものすごい筋肉痛が。


今日の携帯本は、あれこれ迷った末に、「水滸伝2」を。
以前にも書いたように、海辺の読書って、ほんとにはかどる。
予想通り、海にいる間に「水滸伝2」はおおかた読み終わり、
帰りのロマンスカーでは爆睡したわりに、昨日のうちに読了。
早く3巻を買ってこなければ。

水滸伝 2 替天の章 (集英社文庫)

水滸伝 2 替天の章 (集英社文庫)