シンポジウム行ってきた

どうもこのPCはタイピングの音がかちゃかちゃいうので同居人がうるさがり、深夜にリビングで入力するのがはばかられる。かといって自分の部屋は寒いし散らかっているので、同居人がよく眠っているのを確認してから、こっそりとブログを書き始めた。このストレスを解消するだけのために、PCを買い換えたいくらいだ。何かいい方法はないかな。

 

それはさておき、今日は久しぶりに同居人といっしょにシンポジウムに行ってきた。しかも国語教育の。同居人は英語英文学の人なので、国語教育のシンポに同行するのはめずらしい。私だって、国語の教科書編集の仕事から離れてもう5年近く経つので、それなりに久しぶりだ。

 

とにかく驚いたのは、開始20分前くらいですでに、160くらいあった席が満席になっていたこと。私たちは早めに着いたので無事座席を確保できたけど、最終的には廊下に椅子を並べて、教室内の様子を音声で流す、ということになったらしい。主催の先生はさかんに恐縮していたけれど、これは予測できなかったと思う。もちろん私たちは、登壇者が豪華だと思ったし、だからこそ連休なか日の日曜日に出かけていったわけだけど、まあ、普通はこんなにたくさんの人がこうした会に集まるとは思わないよね。これは嬉しい誤算だし、若い人が思ったより多かったので、国語教育の未来は明るい? と思ってしまった。

 

登壇者の話の中では、やはり門外漢ながら、阿部先生の話がダントツで面白かった。門外漢ながら、というより、門外漢だから、かもしれない。英語、英語教育とからめての国語、国語教育の話や、文芸評論家ならではのテキスト分析の話が、いつもながら軽妙かつ的確な比喩とともに語られて、いやあ、やっぱり阿部さんはすごい。ここのところ阿部さんは英語入試の人になってしまった、と寂しく感じていたので、なんというか、おかえりなさーい! という気持ちになって、ものすごく久しぶりに「紀伊國屋書評空間」の過去記事をあれこれと読み返してしまった。

 

それでちょっと思ったのは、学校の国語の先生とか、翻訳家とか、そういう言葉にかかわる仕事をしている人は、ぜひ、仕事と関係のない本をたくさん読んでほしいなあ、ということ(なんだか上からみたいで気がひけるけど、私ももう定年まであと数年なので図々しく言わせてもらうことにする)。学校の先生も翻訳家も、めちゃくちゃ忙しい仕事だから、時間なんてとれないかもしれないけど、でも、なんとかがんばって時間つくって、仕事と関係のない本を読んでほしいんだよね、とくに、若い人には。そしてこの言葉は、そのまま自分に返ってきて(若くないけど)、編集などという言葉にかかわる仕事をしているのだから、もっともっと本を読まなきゃね、と思ったのだった。(ちなみに私が同居人のことをすごいなーと思うのは、彼は常に仕事と無関係の本を読み続けている、ということ。日本文学、海外文学、エッセイ、評論とジャンルも多様。一方のわたしは、ミステリなどのエンタテイメントも含めた小説、フィクションに偏りまくっている)

 

昨夜遅く、『元年春之祭』を読了。(タイトルがいいよね)次はブログ仲間が絶賛していた『パワー』を読もうと思ったんだけど、会社に置いてきてしまったようなので、『おやすみの歌が消えて』に変更しようかな。ちなみに、今年に入ってからの読了本は、『彼女は頭が悪いから』『ハックルベリー・フィンの冒けん』。感想を書き留めておきたいけど、今日はもう眠いので、また後日。

 

彼女は頭が悪いから (文春e-book)
 

 

 

ハックルベリー・フィンの冒けん

ハックルベリー・フィンの冒けん

 

 

 

元年春之祭 (ハヤカワ・ミステリ)

元年春之祭 (ハヤカワ・ミステリ)