ひとがた流し

ひとがた流し

ひとがた流し

昨日読了。
北村薫らしいウンチクも随所に散りばめられていて、
何より40代女性3人組の話で、面白くないはずがない。
でもまあ、大当たりかっていうと、そうでもない。
エンタテイメントとして楽しく読めて、
読んでいるときはそれなりに共感したり、憤激したりしたけれども、
読み終えて1日たってみると、「ええと、どんな話だったっけ」という感じ。


今朝、自転車がパンクして、久我山駅前の修理屋に持っていった。
修理に2時間くらいかかるというので、
時間つぶしに啓文堂で「2時間くらいで読めそうな新書」を探し、購入。

文学好きの仲間に、こういう本を読んだというと「けっ!」と言われそうだが、
じつは昔から「女30代の生き方」的なハウツー本のマニアなのだった。
そうしてわかったことは、当たり前だがこのテの本も、文学同様、品質はピンきりで、
以前に読んだ(このブログでも書いた)『ウェブ進化論』も、そしてこの本も、
内容的にはあきらかに「ぴん」の方、ということ。
一読者である私が、読み終えて早速、ブログを書き始めたり、
自分の入っているSNS「ミクシィ」にアクセスしたりしているわけだから。


私自身が読んだ本に影響・感化されやすい性格なのは間違いないのだが、
それでもやはり、読み終えてすぐ、読者になんらかの行動を起こさせてしまったとしたら、
それは新書としては、相当すぐれている、といえるのではないだろうか。
今はやっているらしい「お掃除本」(?)も、読者をぞくぞくとお掃除にむかわせているらしいから、
力がある本なのだろうなあ。