2冊読了

この週末、2冊読了。

冷血

冷血

ぶらんこ乗り (新潮文庫)

ぶらんこ乗り (新潮文庫)

どちらも当たり。
ここのところあまりはずれがない。


『冷血』は新訳で読んだ。
旧訳がどうなのか、あまりよく知らないけれど、この訳はよかった。満足。
解説にあるように、わたしはニュージャーナリズムの手法がどうのなんてことはまったく考えず、
「家族」の物語、として読んだ。


そしていしいしんじ
会社の後輩がいしいしんじはいい!!と力説していて、
「じゃあ、読むけど、何から読んだらいい?」と聞いたら、
すすめてくれたのがこの本。
ところが彼は、すすめておいて、はにかんだように、
「あ、やっぱりすすめない」とか言い出して、様子が変だから問い詰めたら、
「弟が死んじゃう話なんで……」と、最近、妹を癌でなくした私の心情を思いやっての発言だったのでした。
いいやつだな〜。
で、そういわれてますます読みたくなって、読んだらやっぱり、涙、涙。
妹のことを思い出したとかそういうことより、作品に力があるんだな、これは。
いまはやりのお手軽な「癒し本」とはまったく一線を画した、でも、「癒される」一冊。