久しぶりに会社で泣く

今日も帰宅は0時をまわった。
10時近くまで漢文の会議。こんなに丁寧に漢文を読んだのは、高校時代以来かもしれない。
しかも、日本でトップクラスの学者さんのゼミに参加しているようなものだから、
これがおもしろくないはずはなく、
それまで鬱々していた気分がだいぶ明るくなった。
中国三千年の歴史を思えば、半径3メートル以内での悩み事など、
小さい、小さい、と笑い飛ばしてしまえ。


わたしは大変涙もろいので、これまで何度か会社で泣いている。
職場という公の場で涙するなんてもってのほか、と叱られるかもしれないが、
涙というのは自分の意思で止められるものではないのだ。
だから、泣きそうだな、と思ったら席を立つ。これしかない。
東京ドームに向かってかかる橋のところまで走っていって、
カモメを眺めながら気持ちが落ち着くのを待つのだ。
いまの会社に勤めるようになってから、泣くことが多くなった。
同僚に激しく責められたときが数回、上司と衝突したときが数回。
ここ数年は調子がよくて、泣くこともなかったのだが、
今日は久しぶりに泣いた。
自分ではどうしても納得のいかないかたちで非難をあび、
でも間髪入れずに言い返すことができず、悔しくて泣く、いつものパターン。
席を立ち、カモメとお話をする。
自分は悪くないと心から思えるのなら、逆に天使のように相手に接すればいい。
そんなふうに考え直して、席に戻った。
職場の人間関係でくよくよするのは不毛だ。
なんとかガマンできるうちはガマンするのがよい。
でも、どんなにがんばっても、わたしのようなマイペースな人間は、
とうてい天使にはなれないのだ。