読みたい本が多すぎて

本好きの人のブログを読むのが好きで、あちこちのぞいている。
先日、その中のひとつで、川上弘美の『此処彼処』の感想を読んだのだけれど、
引用がすごくよくて、ああ、すぐにでも本屋に行って、この本買ってこなくちゃ、と思った。
上司が職場の電話で……ってコメントもなかなかいじわるで、すてき。
http://d.hatena.ne.jp/yomunel/20090911


さらに毎日チェックしている本好きのりつこさんが、
わたしがずっと「読まなくちゃ」と思いながらあたためている、レッシングの『グランド・マザーズ』を読んだという。
この本は、先日朝日の書評で鴻巣さんがとりあげて、とてもほめていたから、
地味に刊行された本だけれど、少しずつでも読者が増えていくのかな、と思う。
映画化される、という噂も聞いた(あくまで噂だけど)。
わたしもりつこさんと同じで、ドリス・レッシングという作家はすごくひかれるんだけど、
自分なんぞにはちゃんと理解できてないかもしれない、という不安がついてまわる。
でも、なんとなく、すごく好きな感じがする。自分にとってすごく大切な作家、という気がする。
なんなんだろうな、この感じは。
よし、『グランド・マザーズ』読むぞっ。
http://d.hatena.ne.jp/mritu47/


読みたい本はたくさんあるのだけれど、
今、時間ができたら読まなくちゃいけないコピーが数百枚ある。
このコピー読みは、小説あり、評論あり、で、なかなか楽しい作業ではあるのだけれど、
就業時間中はじっくり読む時間などとうていとれないので、結局、持ち帰って通勤電車の中か自宅で読む、ということになる。
かくしてかばんの中の『密会』も、じっと息を殺して手にとってもらうのを待っている、という事態におちいっている。


先週末は、ゲラ1500ページ分という持ち帰り仕事があったのだけれど、
久しぶりに土日ゆっくりと休みがとれた同居人が、「買い物に行こう、映画を借りてこよう」というので、
ずるずるとひきずられて、結局、レンタルDVDで映画を3本観た。
(持ち帰り仕事は深夜にちょぼちょぼとやった……)


3本の内訳は、わたしが職場の映画好きの後輩からすすめられた青春映画「はるふうぇい」と、
同じく職場の中国好きの後輩が「おもしろかった」といっていた「レッドクリフ」と、
同居人が宮崎あおいが出ているというだけの理由で選んだ「少年メリケンサック」。
で、どれがいちばんおもしろかったかというと、圧倒的に「少年メリケンサック」だった。

少年メリケンサック スタンダード・エディション[DVD]

少年メリケンサック スタンダード・エディション[DVD]

宮崎あおいが魅力的なのはもちろんなんだけど、「少年メリケンサック」のメンバーも、なかなかいい。
脚本も、もちろん安っぽいヒューマンドラマになんてなっていなくて、痛快。


「はるふうぇい」は、つまらなかったわけじゃない。
ああ、わたしも17歳のころって、あんなふうだったなあ、と思って、
いろんなことを思い出したりもした。
受験と恋愛の両立で悩んでる友達もいたし、
つきあっている人と図書館でいっしょに勉強したり、
共通一次の自己採点をしたり。
あれから、もう30年近いってわけです。わたしはもう、彼らの親の世代、ってわけですよ。あーあ。