実家の引っ越しのことなど

10月に入り、大小さまざまな変化があった。
今日、鎌倉の実家に住む両親が、同じマンションの別の棟に引っ越してきた。去年の年末くらいにちょっと話題が出て、あっという間に話が進み、兄と共同名義でマンションを購入、実家を売却、今日、38年住んだ鎌倉の家に、涙、涙の別れを告げてきた、というわけだ。
鎌倉の家は、わたしにとっても10代、20代という多感な年ごろを過ごした思い出深い家で、もう鎌倉に実家がないんだ、と思うと、それなりに感無量。今日、シャワーを浴びながら、鎌倉の家に引っ越した頃のことを思い出していたら、突然、涙がこみあげてしまった。あの頃は、いつも妹がいたから。両親も兄も、だれも言葉に出さないけれど、鎌倉の家は妹の思い出がいっぱいつまっていて、それを考えてしまうと泣いてしまうので、考えないようにしている。今日の引っ越しには、妹のだんなさんと甥っ子も手伝いに来てくれたそうだし、近所の人や商店街の方々、たくさんの友人知人に見送られ、母は大興奮状態だったようだ。


それでもともかく、うちの両親は年のわりにきわめて前向きな人たちなので、吉祥寺、渋谷、新宿に30分程度で出られるこのマンションの立地がたいそうお気に入りらしく、吉祥寺のガイドブックを2冊も買って、いろいろ研究しているらしい。近所のスーパーや吉祥寺の駅ビルのポイントカードをさっそくつくったというくらいでは驚かないが、既に吉祥寺のスポーツクラブに入会した、というのにはさすがに驚いた。でもまあ、せっかく引っ越してくるのに、思い出深い土地を離れるということでしょんぼりしているよりは、元気に新しい生活をはじめようとしてるほうがいいよね。


それから10月1日に、会社の大きな会合があり、その席でわたしがこの数年手がけてきたプロジェクトが、営業的によい結果が出た、という報告があった。局長の話をきいているうちに、これまでのいろいろな大変だったことなどが思い出され、「いい本をつくってくれた」と局長が言った瞬間に、不覚にも涙が出てしまった。この3月にとてもつらい機構改変と人事異動があって、なんとか一矢報いたい、どうしてもよい結果を出したい、とかなりせっぱつまった気持ちでこの数か月を過ごしてきたから、うれしい、というより、ほっとした、というほうが正確だろう。来年もうひとがんばりしてさらによい結果を出さなくてはいけないし、ほっとしてる場合じゃないのかもしれないけど。

というわけで、とりあえず10月に入ってから、泣いたり笑ったり、結構起伏の激しい日々を過ごしている。8月からはじめたダイエットもそれなりに好調で、現時点で3キロ減。このまま勢いにのって、若いころのベスト体重まで痩せるぞー、ってさすがにそれは無理か。