出張初日:長崎

土曜日は青山ブックセンターで行われた野崎さんのトークショーに行ってきた。
英文の人に囲まれた英文学会シンポジウムと違って、
のびのびとフランス文学の魅力について語っていた。
若い人向けのやさしくかみくだいたお話だったけれども、
知らないことも結構あったし、
野崎さんの声で野崎さんの言葉で語られると、それだけで納得してしまうのだ……
というわけで、出張前日のいそがしい中だったけれど、行ってよかった。
比較的人数が少なかったので、しつこいかなあと思いつつ、またサイン会の列に並んだ。
だまってサインだけもらおうと思ったのだけれど、前の人たちはみんな、
何かしら気のきいたことを言って(のように聞こえる!)、野崎さんと談笑しているので、
うーん、わたしも何か言わなくちゃと思い、
「あの、先日の英文学会のシンポジウムのお話もうかがいました」と言った。
そうしたら野崎さんが、「あ、英文の方なんですか」と社交辞令を言ってくれたので、
「あ、はい」と適当に答えたんだけど、すぐに、いや、わたしは別に「英文の方」ではない、断じてない、
と思い直し、おかしなタイミングで、
「ええと、いや、そうでもないです」なんて言ってしまったので、
野崎さんは不思議そうな顔をしていた。あーあ。


ほんとうはトークショーの内容を詳しく書きたいのだけれど、
資料を家においてきてしまったので、
もし、出張から帰って余裕があったら、詳しいレポートを書くことにする。
なにしろ今、わたしは長崎にいるのだ。
出張中もブログが更新できるように、と、
超小さいノートパソコン(SONYVAIO Type Pというやつ)を買ったのだ!
から、出張中は短くてもいいから、毎日ブログを更新するつもり。


で、今日は夜、羽田をたって、長崎へ。
長崎空港から長崎駅って、バスで1時間くらいかかる。
宿に着いたときにはすでに疲れ気味で、
明日9時からの営業活動に備え、早く寝なくちゃ、と思ったんだけど、
ホテルのサービスの「レディースセット」とやらで、
海草パックだの、エステジェルだのが入っていたから、つい、使ってみたくなり、
いつもはお肌の手入れなんて、ぜんぜんしないくせに、あれこれと試している間に、夜が更けてしまった。


実は出張に出る前に、仕事上でちょっとがっかりするようなことがあった。
つくづく、女性が働きにくい職場だなあ、と思う。
この数年に会社を辞めていった女性たちの顔が目に浮かび、
このまま唯々諾々と上司の判断に従っていいのかなあ、と思ったりもした。
でも、下の世代、いま30歳前後の女性たちを見ると、
女性が働き続けるということを、そんなに構えることなく、ごく自然に受け入れているんだよね。
だから、彼女たちがわたしくらいの年齢になったとき、
男だとか女だとか関係なく、自分の能力をいかしていきいきと働ける職場になるように、
いまわたしにできることをやっていけばいいのかな、と思い直した。
編集者としてやりたいことや、この会社でならやれそうなことは、まだまだたくさんあるような気がするし、
だからといって、翻訳のことはきっぱりあきらめる、なんて気負わないで、
(あまり得意じゃないけど)少しゆうるりと、おおらかに、仕事に取り組んでみたらいいのかもしれない。


ちなみに、今回の出張は、古今東西の名作アンソロジー(!)を何冊も持って歩いているので、
荷物が重いということもあり、何か読みでのある本を1冊、と考え、
なんと、ペーパーバックを持ってきてしまった。
タイトルは、万が一(情けない……)読了するようなことになったら、
ここでお知らせします。
いつもにましてとりとめのないエントリーですが、新しいパソコンの練習、ということで。