古典新訳文庫『初恋』

古典新訳文庫の2冊目、『初恋』読了。

初恋 (光文社古典新訳文庫)

初恋 (光文社古典新訳文庫)


今日は夕方から千葉へ出張。
帰りは総武線に揺られること実に1時間半。
予定どおり、この間に『初恋』を読み終えた。


さすが古典新訳文庫、訳がこなれていてひっかかりなく読めた。
ただ、読了後の印象は、若い頃に初めて読んだときとあまりかわらない。
それは、「こういう話、男の子は好きだろうけど……」というもの。

個人的には、男を手玉にとるコケティッシュな美貌の女主人公がどうしても好きになれないし、
そういう女に夢中になっていく16歳の少年の心理がなんとなくイラつくし、
もっとイラつくのは、40過ぎてもなお、そのことを甘美な思い出として、
思い入れたっぷりに語る男のロマンティシズム……カンベンしてくれ!


と、かなりこてんぱんなのだけれど、読んだ本に対してめったにマイナスのイメージを持たない私が、
これくらい強烈なマイナスイメージを男女主人公に対してもつというのは珍しいことで、
それはやはりこの短い小説に、ある種の「パワー」のようなものが備わっている、ということなのかもしれない。


明日も代休をとって休むつもり。
とくに予定もないので、読書に励もう。
今月はものすごい勢いで代休をとっている。
長時間残業問題で部のほかの人たちと対立したので、半分やけになって代休をとりまくっているのだけれど、
たまりにたまった45時間オーバー分(*)は、まだまだ消化できそうにない。


*我が社では一ヶ月あたりの残業代支払いの上限は45時間と定められており、それ以上は毎月何時間残業しても、残業代は出ない。
そのかわり、45時間オーバー分として時間を積み立てておいて、好きなときに「代休」として消化できる、というシステムだ。
入社して3年を過ぎ、ここのところ代休をとりまくっているので、そろそろ積み立てておいたオーバー分がなくなった頃かと思い、
総務に電話をして確認をした。
「わたしのオーバー分、あと何時間くらい残ってますか?」
かえってきた答えをきいて、聞くんじゃなかったと思った。
なんと、900時間を超えていた!