ゆっくり読んでみたら

今日は朝から初めてお会いする著者のところへ。
初めての電話、初めての訪問は、何度やっても慣れない。
緊張のあまり、必要以上に敬語を使って、
武士みたいなしゃべり方になってしまったりする。
5分たち、10分たち、だんだん話しているうちに、すっかり緊張がとける。
多くの場合、話している相手の魅力にひきずりこまれて、
自分が今、「仕事」でこの人と会っているんだということや、
相手と自分の力関係のようなものをすっかり忘れて、
純粋に相手の話に驚いたり、感銘を受けたりしてしまっているのだ。


今日も同様。
朝10時に相手の仕事場をたずね、1時間くらい……のつもりが、
気づいたら12時をまわっていた。
忙しい方なのに、午前中いっぱい独占してしまったというわけだ。
しまった!と思い、あわててお暇をして、会社へ向かう。
帰り道、その著者が「おいしくて有名」と言っていたケーキ屋に寄り、
なんとなくうきうきした気分で会社の人たちへのおみやげを買った。


会社の最寄り駅に着いたときにはもう1時半。
近くのイタリアンレストランに入って、パスタランチを注文。
待っている間に、昨日「歯が立たない」と思った『スローモーション考』を開いてみた。
おお! なんということか、今日はなぜかすらすら読めるのだ。
昨日はあんなに文字が頭に入ってこなかったのに……。
そうか、この文章は、「ゆっくり」読めばいいんだ。
ふだんの読書のペースを少し変えて、知り合いがだれもいない空間を確保して、
ゆっくりと、書き手のペースに身をゆだねて読むと、おお、おもしろいように、すらすら読めるではないか。
この調子で「ゆっくりと」読み進めよう。


今日も10時まで残業。
同居人のインフルエンザもやっと快方に向かっているようだけれど、
夕飯を作る元気はまだでないようで、
「レトルトでいいからカレー買ってきて」というので、ちょっとわびしくレトルトカレーの夕食。
一応、卵スープとサラダも作ったけど。
わたしはほとんど病気らしい病気をしたことがないので、
インフルエンザで熱が39度も出たり、眠れないくらい関節が痛むっていうのがどんな感じか、想像もつかない。
会社休んで本が読めていいな、と思ったりもしたけど、
現実には熱と痛みで、本を読むのもままならなかったらしい。かわいそう。


いつもにまして内容のないブログ。
まあ、そういう日もあってもよいかと。