何を言われても穏やかに

していられる人が、わたしはうらやましい。
先日、上司と大衝突して、部分的に反省もして、
「おかしい」と思ったときに、「おかしい」「ちがう」と大声をあげるのではなく、
もっと効果的に、戦略的に、抗議なり反駁なりをしなくてはいけない、と考えた。
それで、周りを観察したところ、
相当、むかっとくるようなことを言われても、
顔色ひとつ変えず、冷静にその場を過ごすことができる人が、
世の中には(そんなに多くはないような気がするが)いるのだ。


などと書くと、まるでわたしがいつもプリプリしているように思われるかもしれないが、
そんなことはない。
基本的に他人にも自分にも甘い人間なので、
日常的なことで腹を立てることは、ほとんどない。
ただ、公の場で、仕事の進め方や取り組み方、考え方などについて、
自分ではまったく納得のいかない叱責をされたり、
社会人としてどうの、とか、編集者としてどうの、とか、
人格的な部分までふみこんで批判されたりすると、
どうしても、どうしても、黙ってはいられない。
しかも、時々書いているけれど、そのような叱責や批判を、
「お前には言われたくないね」というような相手から言われたりすると、
もう、我慢ならない。
すべてを捨てて、この一瞬のために断固たたかう、会社なんてクビになったってかまわない!
みたいな勢いになってしまうのだ。


それにしても、どうしてこの世の中には、
効果のない、説得力のない、自己満足的な叱責や批判をしたがる大人が多いのだろう。
今日はわたしが攻撃対象になったわけではなく、
攻撃されていた当人がもちこたえていたので(わたしより年下なのに、大人だ……)、
わたしが爆発するわけにもいかず、何とかその場はやり過ごした。
「心の中でばぁか、と思って、相手をあわれんでいればいいのかな」とか、
「今日の晩ごはんのこととか、全然違うことを考えてくだらない発言は無視すればいいのかな」とか、
いろいろやり過ごし方を考えたんだけど、
どうもこういうことになると一本気なので、うまくいかない。


どんなに腹が立つことを言われても、どこ吹く風で、
穏やか〜にしていられる秘訣があったら、だれか、教えてください!!