沖縄と宇宙と韓国と

このままだとずるずると書かなくなってしまいそうなので、
とりあえず短くても内容がなくてもよしとして書く。

羽田から那覇へ向かう機中で、クラーク『幼年期の終わり』読了。

幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)

幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)

いやあ、おもしろかった。
難しい理屈はどうでもよくて、とりあえず高校時代、いや、もっと前、
小学生の頃の読書の楽しみに似た、どきどきわくわくを味わった。
それでも一応、小学生ではないので、もう少し深読みをして、巽孝之さんのあとがきもしっかり読み、
巻末の年譜に目を通し、
そうかあ、クラークってまだ生きてるんだあ、偉大な作家だなあ……などと思い、
よし、これからクラークの作品、いろいろ読んでみようかな、などと思いながら、
那覇空港に到着。さて、石垣島へ乗り継ごうと、空港内をもたもたと歩いていたら、
空港にあるテレビの大画面がニュースを伝えていた。
「SF作家アーサー・C・クラーク氏死去。」
ええーっ、うそーっ、と思った。こんな偶然があるんだなあ。
ほんとうについさっき、生まれてはじめてクラークの作品を読み終えたところだっていうのに。


石垣に向かう機中で読む本をスーツケースから出しておくのを忘れ、
手持ち無沙汰に。
ちょうど同居人が、読んでいた本を読み終えたというので、
それを借りて読み始める。ものすごくおもしろくて、結局、初日の宿泊地小浜島のホテルでも読み続け、
その日のうちに読了。

在日 (集英社文庫 か 48-1)

在日 (集英社文庫 か 48-1)

一瞬、自分が沖縄に来ているのではなくて、朝鮮半島に来ているような錯覚にとらわれる。
その前は未来の地球にいるような気分になっていたということもあり、
家と会社の往復というふだんの生活とは違っている(=脱日常)と考えれば、
沖縄だろうが宇宙だろうが韓国だろうが、大差ないような気もする。


沖縄での読書はここまで。
2日目からは終日、ジャングルを歩いたり、青と緑と白の浜辺で遊んだりしてへとへとになり、
同居人ともども、とても本を開く元気はない。
ざぶーん、ざぶーんという波の音を聞きながら、横になったと思ったら、あっという間に眠ってしまう。
帰りの機中も、行きとはうらはらに、寝、寝、寝。
あああ、帰ってきてしまった。


沖縄から家に帰り着いたのは午前0時をまわっていたというのに、
悲しいことに翌日は午前中から会議。スーツケースの整理もそこそこにふとんにもぐりこみ、
翌朝、8時半にはよたよたと家を出る。
12時半には終わるはずだった第一部の会議が1時半まで長引いて、
2時からの第二部の会議の準備をしなくてはならず、結局昼ヌキに。
第二部が終わったのが夕方5時。考えてみたら朝から何も食べてない。
ものすごくミゼラブルな気分で帰宅すると、同居人が夕食を作ってくれていた。
さらにさらに、竹富島を舞台にした映画「ニライカナイからの手紙」と、
鳩間島を舞台にしたドラマ「瑠璃の島」のDVDが借りてあった。えらい。えらすぎる。

ニライカナイからの手紙 [DVD]

ニライカナイからの手紙 [DVD]

瑠璃の島 Vol.1 [DVD]

瑠璃の島 Vol.1 [DVD]

とくに「瑠璃の島」がよかった。
映像がきれいなのはもちろんだけれど、
役者もうまいし、脚本もよくできていると思う。
あー、沖縄また行きたい〜。