組合→ジュンク堂→マクロビオティック・ディナー

今日は土曜日だというのに朝から組合活動のために出社。
同業他社ではたらく女性たちの集まりで、年に一度のロングの会議だった。
いっしょにやっている自社の若手女子が、忙しいのにとてもがんばっているので、
わたしもあまりおおっぴらに手を抜くわけにもいかない。
組合活動はたしかにかったるい面もあるけれど、
同業他社の女性の先輩たちの話を聞くことができて、なかなか有意義な面も。
みなさん、日ごろたまっている鬱憤をはらす場にもなっているようで、
こういう時間も大切だなあと思う。
会社近くの店で昼食をとりながら、店中にひびきわたるような大きな笑い声をたてている先輩女性たちをみて、
ちょっとコワイようにも思うけれど、なんとなくほっとする。


予定より1時間ほど早く終わり、夕方6時の待ち合わせまで、だいぶ時間があいてしまった。
すこしだけ職場により、緊急でやらなくてはならないことだけ、ばたばたとすませ、会社を出る。
待ち合わせは新宿3丁目。
となると、時間つぶしの場所は、紀伊國屋ジュンク堂で決まり、だ。
オープン時にのぞいて以来、なんとなく行ってなかったジュンク堂新宿店へ、行ってみることにした。


エレベーターホールで、信じられないほど長い時間待たされる。「なんとなく行ってなかった」理由はこれ。
本屋さんに行くのに、エレベーターに乗らなくちゃいけない、というのはどうも苦手だ。
多少品揃えが悪くても、1Fになんらかの店舗がある書店が好きだ。
エレベーターは込んでいて、「もう、こんなんで、お客さん、こないんじゃないの〜」と、ちょっと不機嫌なまま、
人文・文芸書売り場のある7Fで降りる。
うわあ。さきほどのひとりごとは、まったくの杞憂だった。
世の中には、本好きの人がこんなにいっぱいいるのねえ、と嬉しくなるくらいたくさんの人人人。
負けじと並んでいる、たくさんの本本本。


待ち時間が結構長かったので(約2時間)、時間配分を考えてふだんあまりいかない洋書の棚から。
さすがにレッシングがずらりと並んでいたし、ケルアックも数種類あった。
翻訳が出ているものは買わないよ〜もう英語読めないもんね〜じゃあなんで洋書の棚なんて見てんの〜
と自分で自分につっこみながら、30分ほどうろうろし、結局、何も買わず。海外文学の棚へ移動。


ジュンク堂は池袋店もそうなんだけど、海外文学が充実している。
えー、こんなものもあるのー、というようなマイナーなものも、結構おいてあってびっくりする。
残念ながら、わたしの訳した本は一冊もなかった……もう絶版のものも多いしね……。
ロビンソン・クルーソー』の新訳を買おうと思ったのだけれど、置いてなかった。
この本はこれまで何度も手にとって、買おうかどうしようかと迷い、結局買わずに今に至っている。
で、いざ買おうと思うと、ない。ああ、こういうこともあるから、やっぱり本は「ほしい」と思ったら即買わなくちゃ。
(お洋服やバッグでそんなことしたら破産しちゃうけど……)


日本の現代文学の棚を小1時間ほどウロウロして、「せっかく来たのに何も買わずに帰りたくないな〜」と思っていたところへ、
以前どなたかのHPで見かけた、Esquire12月号「文学は世界を旅する」が目に入った。

Esquire (エスクァイア) 日本版 2007年 12月号 [雑誌]

Esquire (エスクァイア) 日本版 2007年 12月号 [雑誌]

Esquire日本版は基本的には男性誌だけれど、文学特集はいつもなかなかいい。
で、気になっていた「チャトウィンの肖像。」のページを開く。
うわあ。『どうして僕はこんなところに』(角川書店)が、トップにばーんと出ているではないか。
この本、翻訳学校の研究室のメンバーで共訳したもので、とてもとても苦労したのだ。
チャトウィンの文章がとても緻密で繊細で、それをなんとか写し取ろうと必死だった。
それに、かなりマイナーな固有名詞がたくさん出てくるので、今ほどネット情報もなかった時代、
調べものもほんとうに大変だった。
そのほかのページもぱらぱらとめくって、結局購入することに。
待ち合わせ時間が迫っていたので、急いでレジへ向かった。


今日は今年の春までいっしょに仕事をしていた年上の女性と夕食。
彼女が食物アレルギーがあるため、伊勢丹の上のマクロビオティック・レストランへ。

http://www.chayam.jp/restaurant/shinjuku.html

マクロビオティック、というと、健康にはいいかもしれないけれど、お味が……なんて思いがちだけれど、
そんなことはない。
お刺身サラダだって、帆立貝のソテーだって、葉山の同系列の店「ラ・マレ」のお料理に負けずおとらず美味しかった。
お食事を楽しみながら、ノンストップでおしゃべり。彼女に会うのは半年ぶりで、お互いに話したいことが山積みだった。


うちの会社にいたときは、なんとなくつらそうだった彼女が、
新しい職場に移って「忙しいけど、ストレスはないわ!」と明るく笑う。
よかったね、という気持ちが80パーセント、でも20パーセントだけ、さみしい気持ちがする。
わたしが入社してから、彼女を含め6人の仲間が職場を去っていった。
どうしてなんだろう。なぜ、うちの職場はこんなにストレスフルなんだろう。


くよくよしても仕方がないので、気を取り直して彼女の最近の生活スタイルをたずねる。
早起きが大の苦手だった彼女が、なんと毎朝5時45分に起きていると聞いてびっくり。
もちろん、「小さな不満はいろいろあるのよ」と言ってはいたけれど、
そんなに早起きしてまでがんばって続けているということは、やっぱり今の仕事に魅力があるのだろうな、よかったな、と思う。


よーし、わたしも負けずに朝型に切り替えるぞ、と一瞬思ってみる。
11時に寝て、5時に起きる、とか。
とりあえず1日だけためしに実行してみたいけれど、
わたしがこういうことを言い出すと、必ず同居人が冷笑して嫌味を言うので、
「やっぱ、やめた」となってしまうのだ。
朝のジョギングしかり、ダイエットしかり。
……そう考えると、このブログが何とかかんとか続いているというのは、わたしとしては「奇跡」に近いのだった!