『カラマーゾフの兄弟』完結記念

今日は組合の会議で18時半に会社を出て神保町へ。
いつもより早く終わったので、吉祥寺エキナカの書店に寄った。
この書店は規模のわりには海外文学の品揃えが充実しており、
「英語青年」や「ふらんす」だって、毎月複数冊並べているえらい店だ。


『しみじみ読むイギリス・アイルランド文学』の姉妹編、
『しみじみ読むアメリカ文学』があったので、購入。
既訳がある作品が多いような気がしたのだけれど、気のせいか。
だとしても、新訳で読む魅力もあるだろうから、それはそれで楽しみ。
夕飯を食べながら読む軽いよみものはないかなあと書店を歩いていたら、
あ!『カラマーゾフの兄弟』の4巻と5巻が!急いで手にとる。
はさみこんである「新刊案内」をみると、『カラマーゾフの兄弟』完結記念のプレゼントが!
全5冊が入る特製の化粧箱がもらえる、とのこと。わーい、申し込もうっと。
ちなみに現在、2巻の終わりのほうを読書中。
今週末はびっしり会議が入っているけれど、なんとか22日までに、全巻読みきらなくては。


で、夕飯を食べながら読むものとして、「文学界8月号」を購入。

文学界 2007年 08月号 [雑誌]

文学界 2007年 08月号 [雑誌]

食後のゆず茶を飲みながらパラパラ読んだ中で、
鴻巣友季子さんのエッセイ「カーヴの隅の本棚」がなかなかよかった。
翻訳論なのだけれど、豊富な知識をさりげなく披露していて上品な印象。
野崎さんの新刊にも触れているあたりもエライ!


読みかけの『カラマーゾフの兄弟2』について、ひとことだけ。
2巻でイワンがアリョーシャに語る場面あたりから、
亀山さんの訳がいよいよ、とりつかれたように凄味を帯びてくる。
もちろん1巻から、他の登場人物の語りや情景描写だって、すばらしい翻訳なんだけど、
2巻のイワンの語りの部分は、読んでいるうちになんだかイワンがすぐそばにいるような、
それも亀山さんの声で語っているような気がしてくるのだ。
(亀山さんの名誉のためにことわっておくと、講演会などでお目にかかった亀山さんは、
とてもきちんとした、知的でダンディな「紳士」でした……)