古典新訳文庫『猫とともに去りぬ』
古典新訳文庫で『カラマーゾフの兄弟』を読み始めたら、あまりにおもしろく、
これでは1巻を読み終えたらとても続刊を待ちきれず、
他の翻訳で読むことになってしまいそう……と判断。
これについては全巻完結したところで、一気に読むことにする。
で、本邦初訳のロダーリ『猫とともに去りぬ』を読了。
- 作者: ジャンニロダーリ,関口英子
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/09/07
- メディア: 文庫
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正直なところ、ちょっと気が合わないというか、うーん、いまひとつ、という感じ。
もともと、「短編集」「ファンタジー」じたいがあまり好きではないので、
翻訳もうまいと思うし、内容も悪くないのだけれど、
どうも作品の世界に入り込めず、薄さのわりにてこずった。
ただ、解説を読んで、『ファンタジーの文法』という本は読んでみようかな、と思った。
この人の教育観・子ども観は、甘ったるいものじゃないな、という気がしたので。
子どもたちが、笑いながら学べるものを、泣きながら勉強することに意義があるだろうか?
(中略)
間違いというものは、パンと同じように、なくてはならず、役に立つものであり、
大方が素晴らしいものである。
その代表的な例が、ピサの斜塔だ。
(「解説」で引用されている『まちがいの本』序文より)
「間違うことの素晴らしさ」みたいなことを言う教育者は多いけれど、
本気で言ってるのかよ、と思うことが結構ある。
でも、ピサの斜塔を代表選手にあげられてしまうと、
なるほど、おそれいりました、という感じだ。
次は順番からいくとカント。
でも、だいぶ話題になっているようなので、おくれをとらないうちに(もうとってるかもしれないけど)
『テヘランでロリータを読む』を読もうかな。