古典新訳文庫

光文社から「古典新訳文庫」創刊。
創刊ラインナップ8点、地元の小さな書店でごっそり購入。
これだけの充実度で5000円以下、はほんとうにうれしい。
装丁は上品だし、中の組体裁もいい。
創刊8点のタイトルだけきいたときは、児童文学から哲学書まで、
あまりに雑多な感じがしたけれど、
あらためて8冊並べてながめてみると、なかなか壮観。
書店にひっそりと並んでいるのをみたときは、ちょっとどきどきした。


本の間に挟まっているリーフレットで、創刊の辞、みたいなのを読んだ。
正直言って面白みのある文章ではないけれど、
出版人としての「意気込み」みたいなものを、
ひしひしと感じた。
宣伝が足りないのか、いまひとつ話題になっていないようだけれど、
とにかく応援するぞ!!


どれから読み始めようかすごく迷ったのだけれど、
やっぱり栄えある第一巻「リア王」から読むことにした。
まだちらちらっとながめた程度だけれど、
翻訳はもちろん、かなの使い方や組体裁のおかげもあってか、
かなり読みやすい印象。


さて、読みかけの本ばかりが増えて、ピンチョンがかなり不安になってきた。
ところへ、わけあってアーサー・ビナードのエッセイを速読。


日々の非常口

日々の非常口


「生ましめんかな」という詩の翻訳の話が圧巻。
へらへらしているようでいて、
ひとつのことばを選び取ることへのこの情熱。迫力。