アイルランドに行ってみたい

昨日はジョイスユリシーズ」100年を記念した講演をオンライン視聴。大学生向けの講義だったので、それほど専門的な内容ではなく、そうはいってもジョイスや「ユリシーズ」について基本的な知識はある前提でのお話で、わたしにはちょうどいい感じ。アダプテーションの話題が中心だったので、「ユリシーズ」そのものは難しくても、こういうアダプテーションから入るとハードルが下がるかも、といった提案もずいぶんしてくださっていたけれども、わたしはやっぱり御本尊にチャレンジしたいな(あ、もちろん翻訳で)と思いながら、講演をきいていた。

 

ダブリンには何度も行こうとしたのだけれどいまのところまだ行けてない。50歳を過ぎてから毎年ロンドンに行っているので、ちょっと足を伸ばせばダブリンだけでも、と毎回思いながら、結局、ロンドン周辺をうろちょろするだけで終わってしまう。1週間程度の休暇では、全然足りないのだ。

 

会社勤めをする前に、アイルランド旅行をしようと思ったけれど、そのときはお金がなくて無理だった。そして会社に入ったら、今度は時間がなくて無理。退職したら海外旅行三昧!と思っていたのに、今度はコロナで無理。ほんとうに残念。でも、状況がよくなったら絶対に、同居人とイギリスかアイルランドへ行くのだ。彼の膨大な蘊蓄に耳を傾けながら(時々は聞き流しながら!)英文学のゆかりの地を歩く。イギリスはいつも一人旅で、それはそれで気楽でいい面もあったけど、やっぱり誰かと驚きや感動を共有して、「わあー」とか「おおー」とか言い合いたいなあ、と思う。

 

アイルランドに行く前に、やっぱり「ユリシーズ」読破は必須だろうなあ。同居人は若い頃完読したと言っていた。大学時代の「英文学史」のテキストのジョイスのところに、「読んでみたい!」という幼い文字の鉛筆の書きこみがあった。40年越しの目標だね。いつになったら自由に海外に行けるようになるか見当もつかないし、せっかくためたマイルもどんどん期限切れが迫ってバラして使ってしまっているけれど、なんとか二人とも元気なうちに、アイルランドに行けますように。そのためにも健康に留意して、これ以上太らないように運動もして、栄養バランスを考えた食事をとろう。仕事のし過ぎは禁物だけど、旅行に行けるくらいにはお金も稼がなくては。退職後の生活は、思っていたよりずっと楽しく充実していて、わたしは誰にともなく申し訳ないような気持ちになる。あんまり調子に乗っていると、思わぬ失敗をするぞ、と自戒。