退職することになった

なんとびっくりだけど、10月末日をもって、19年の会社員生活にピリオドを打つことになった。会社と喧嘩をしたわけでも、クビになったわけでもない。円満退社である。

 

なぜやめることにしたのか、というような話は、ここでは書かないことにする。それよりこれからどうするのか、何をやるのか、というより、自分はこれからどうしたいのか、何をしたいのか、混沌とした自分の頭の中をまとめるために、久しぶりにブログを復活しようと思う。

 

とはいえ、ただでさえ前代未聞の忙しさだったはずのところへ退職のゴタゴタが加わり、土日も平日夜も仕事がぎっしり詰まっている。退職までに有給休暇を消化して、、、なんていうのは夢のまた夢。ほんとうにあと1ヶ月でぐちゃぐちゃの机も片付けて、お世話になった人々にきちんとご挨拶をして、立つ鳥跡を濁さず、といくのかどうか、不安は募る。

 

編集の仕事は、たぶん向いてたんだろうなあ、と思う。お茶汲みOLも中学校教師もそれぞれ2年しか続かなかったのに、編集プロダクション勤務時代も含めるとトータルで25年以上、編集の仕事は続けられたということだから。この間何度か、辞めてやるう! とか、もう、無理! とかなったりしたけど、振り返ってみれば楽しいことのほうが圧倒的に多かった。企画をたてるのも、ゲラを読むのも、著者とのやりとりも、デザイナーさんや組版さんとのやりとりも、どれも楽しかった。膨大な事務作業やお金の計算や営業活動はちょっとつらかったけど、人間関係にもおおむね恵まれた。

 

はてさて、これから、どうしようか。

 

ほんとうに、何も考えていないのだ。11月以降の予定表は真っ白。何も決まってない。一つ思っているのは、この「真っ白」の状態を楽しんでみようかな、ということ。なにしろ今の会社に入社してからというもの、毎日予定をびっしり組んで、締め切り、校了、提出、に追われて走り続けてきたものだから、11月に入り、無職のまま57回目の誕生日を迎える、というのもなかなかいいんじゃないか、と思っている。

 

幸い、読書の趣味は、お金のない無職の味方。膨大な積読本を少しずつ読みながら、運動不足にならないように、自転車で西荻三鷹の古本屋に行ったり、吉祥寺や高井戸の新刊書店に行ったりする、という生活を、とりあえず数ヶ月、送ってみたらどうだろう。月に1回、ハローワークに行って、これまで大事に積み立ててきた雇用保険の恩恵をこうむり、そうこうするうちに同居人が定年退職をして、二人揃って家でゴロゴロ、するほど広い家ではないので、さあその時こそこれからどうするか、本気で考えればいいんじゃないかな。