重版とかブックフェアとか

今日で1月も終わり。仕事が始まったらなんだかんだ忙しくて、また更新が滞っていた。
でも、ブログ再開したおかげで、久しぶりにブログ仲間と連絡をとりあい、いっしょに「文芸漫談」行って、どっかんどっかん笑って過ごすことができた。まあこんな感じで気が向いたらちょこっと書く、というようなことを続けられればいいかな、と思う。


今日は朝から嬉しいニュース。編集を担当した本が、昨年12月に出たばかりなのに、重版が決まったのだ。翻訳ものだったので、エージェントさんや翻訳者に連絡をし、てんやわんやだった。訳者さんたちが喜んでくれているのが単純に嬉しい。わたしは翻訳の仕事をしていた頃、自慢じゃないが一度も重版がかかったことがない。かかわった作品はどれもいい作品ばかりだったと思うし、編集さんも力を入れてくださっていたと思うし、わたしだってもちろんがんばったのだよ。でも、売れ行きはさっぱり。初版部数は近年よりは強気だったのはまちがいないけれど、それにしても、ね。でもでも、編集者になってからはわりと好調で、担当した書名はそこそこ重版がかかっている。ドラマの「重版出来」みたいに、皆でダンスを踊る、というわけにはいかないけれど、心の中でダンス、ダンス、ダンス。


それから、マイルがたまったのであきらめていたロンドンのブックフェアに、今年も参加することにした。もちろん自費。なので、ブックフェアは1日か2日の参加で、ほかの日はひとりで観光を楽しむつもり。去年はシェイクスピア詣(4月)とホームズ詣(10月)だったので、今年はオースティン詣にして、ウィンチェスターとチョウトン村に行ってみようかと思っている。もう少し時間があればヘイ・オン・ワイに行ってみたいのだけれど、ロンドンからの日帰りは無理なようなので、今回はあきらめた。まあ、ロンドンの町は、ただ散歩しているだけで楽しいから、とくに計画をたてる必要もないような気もする。


実は、ロンドンのブックフェアに2回、フランクフルトのブックフェアに2回参加してみて、次はもういいかな、と思っていた。エージェントさんがミーティングを組んでくださり、いろいろな版元さんに新作を紹介していただくのだけれど、実際に企画として成立させるのはめちゃくちゃ大変だからだ。自分はおもしろそうな本をたくさん紹介してもらって、その間はほんとうに楽しくて、Happyなんだけど、結果的に企画にならないと、相手方に申し訳ないなーと思う。大事な時間をわたしとのミーティングのために使ってもらったのに、ううう、となる。


でも、今年はお正月に、某社の翻訳企画がベストセラーになって、それが会社の上司の耳にも入り、なんとなく翻訳書に期待してるよ、的な空気になってきた。もちろん、ベストセラーになる本は版権料も高い場合が多いし、それなりにがっつり仕込みをしてる場合がほとんどなのだろうけれど、それでも、チャンスがないわけじゃない。他社の翻訳書の編集者に話を聞くと、みんな当たったり外れたりしながら、なんとか当たる確率をあげるべく奮闘しているといったところのようなので、よおし、それならやっぱり、マイルもたまったことだし、今年もブックフェア行ってみよう、となったわけだ。


ただ、せっかくロンドンまで行くのに、一人旅っていうのが味気ない。ひとり旅のほうが気楽でいい、という人もいるけど、わたしは「これおいしいね」とか「きれいな景色」とか言い合う相手がいない旅というのはやっぱりちょっとつまらないな、と思ってしまう。宿代も食事代も、ひとりよりふたりのほうがぐんとお得だし。ま、でもせっかくなので、3年連続のロンドン、めいっぱい楽しんでくることにしよう。