ロンドンひとり旅初日

完全にお休み状態になっているブログだけど、昨日から1週間、ロンドンに旅行に来ているので、その間にあったことを気が向いたら書き留めることにする。ブログをはじめた頃の「初心」に戻って、あくまで自分のための覚書として、あまり推敲などせずに書いておこう。

昨日の朝8時頃に家を出た。荷物は小さめのスーツケース1つといつも会社に持って行っているバッグ1つ。あまり荷物を増やしたくなかったので、持っていく本も文庫本に限定。結局、未読の古典新訳文庫2冊とクロフツの『樽』(新潮文庫のすごく古いやつ)。飛行機の中で「樽」を読み始めたけど、ロンドンの地名がたくさん出てきて、地図を思い描きながら読むとかなりわくわくする。ただ、昔の文庫本、しかも古本屋で買ったものなので、字が小さくて老眼の目にはかなりつらい。。。というわけで、飛行機の中では映画を3本みて時間をつぶした。


飛行機の中でみた映画は、「博士と彼女のセオリー」「イミテーション・ゲーム」「アナと雪の女王」の3本。どれも、日本語は吹き替えしかなかったので、がんばって英語でみてみた。「博士と彼女のセオリー」は、主演の二人の演技がすばらしかった。「イミテーションゲーム」は、うーん、カンバーバッチさまを見るために見るって感じかな。巷で話題のディズニー映画は、こんな機会でもないとみないなと思ったのでみてみたけど、うーん、映像の力ってすごいな、と思った。ストーリーは他愛のないファンタジーだし、英語だから全部聞き取れるわけじゃないんだけど、うーん、子供に人気があるというのもうなずける、と思った。ディズニー映画ほぼ初体験の感想でした。

羽田で手荷物優先カウンターというところに並んだんだけど、これがものすごく混雑してて、イギリス人とおぼしき人が、「これじゃ予約した飛行機に乗り遅れてしまう。もっと手荷物優先カウンターのブースを増やせ。責任者を出せ」とANAの職員に抗議していた。たしかに、手荷物優先カウンターのところは、オートチェックイン、というのを済ませている人たちが並んでいるので、そんなに時間の余裕をみてない人が多いらしく、私の後ろの日本人の家族も、「普通のチェックインにしたほうがよかった」と不満げだった。それで、イギリス人から猛烈な抗議を受けたわりと若い女性の職員が、電話で「どなたかマネジャー、お願いします。クレーム対応お願いします」と言ったものだから、それ聞いてた日本人が一斉に苦笑して「クレーム対応って。。。」とざわざわっとする、という小さな事件があった。思うに、このイギリス人のクレームはもっともで、日本人はおとなしく並んで待っていたけど気分的には彼の言い分に賛同していたということが半分、担当の女性職員がこの事態をどうさばくか、と注目していたことが半分、というところなんだろう。自分だったらどうするかな、と考えたら、まあ、イギリス人には英語でJust a moment, please. とか言ってその場を離れ、イギリス人にも日本人にも聞こえないところで、「クレーム対応お願いします!!」と言うだろうな、と思った。目の前のイギリス人には日本語はわかるまい、という認識のもと、「クレーム対応」って言葉を使ってしまったということが、彼女のミスというか、小さな失策なんだろう。


ああ、そうだ。ANAのエコノミーの食事は、なかなか美味しかった。2回とも洋食を選んだけど、温かく味付けもちょうどよくて、満足。修学旅行だか留学だかの高校生の団体に囲まれて、まるで保護者状態だったのだけれど、皆礼儀正しくおとなしい子ばかりで、機内でも慣れた様子で思い思いに過ごしていて、わたしのほうがよっぽどはしゃいでいるというか、興奮してるんじゃないか、という感じだった。考えてみるといまはネットがあるので、イギリスにいても自分がそうしたいと思えば、日本にいるのとまったく同じ生活を継続することができる。26年前にわたしが語学留学したときは、日本にいる家族や友人にエアメイルを送り、どうしても必要なときだけ、公衆電話から電話をしたものだった。日本から持って行ったガイドブック以外は、イギリスの店やホテルについての情報を調べる術もないから、B&Bやバスツアーを予約するのに、現地調達の英語のガイドブックで調べて、ドキドキしながら英語で電話をかけたのだった。


入国審査は長時間並んだわりにあっさりと終了。こちらが発した英語は、Yes. とかThank you. とか、長くて 7 days. くらい。イギリス人の英語の先生のアドバイスに従い、初日はケチケチせずにヒースローエクスプレスでパディントンへ、パディントンからタクシーでホテルへ、という贅沢ルートでホテルまでたどり着いた。先生は、ロンドンのブラックキャブの素晴らしさを力説していたけど、わたしが乗ったタクシーはたまたまなのかもしれないが、わたしが乗っている間じゅう、ずっと友人らしき人と電話でしゃべっていて、お世辞にも感じがいいとは言い難かった。ともあれ、久しぶりに見るロンドンの街並みはやっぱりすばらしく、あー、わたしはやっぱりイギリスが好き! ミーハーだと言われてもかまわない! と思ってしまった。予約していたホテルも期待どおり。もちろん国内でさんざん調べて自分好みの宿を予約したんだけど、ガイドブックに写真が出ていたまさにその部屋(部屋ごとに内装が違う)をあてがわれて嬉しい。宿の感想は、何日か過ごしてみてからあとで書くことにして、今日のところはこれくらいに。