生きてます

ついに2月は一回も更新せずに終わってしまった。
それでも定期的にのぞきにきてくださっている方や、
検索で見に来てくださる方がいるようで、
毎日、ある程度の「アクセス件数」がある。ありがたいことだ。


先週は今期2回目の宿泊残業。
今日もJR最終帰宅となってしまった。
自分の担当分の仕事なので、精神的なつらさはさほどないけれど、
とにかく処理しなくちゃいけない物量がすごいのと、
「責任」はないものの、この本の実質的な最終チェックは自分がやらなくちゃいけないというプレッシャーがあって、
どれだけ時間があっても足りない感じだ。


仕事一色、なんだけど、
一応、何冊か本も読んだし、定期購読している文芸誌は通勤の車内などでせっせと読んでいる。
忘れてしまいそうだから書名だけでも記しておこう。
角田光代『ツリーハウス』

ツリーハウス

ツリーハウス

いつもと少し作風が違って、歴史ドラマのような設定。
読んでいるときはそれなりに楽しく読んだけれども、
角田光代らしさというか、良さが出てるかどうかっていうと、?かな。
「3世代にわたる……」みたいな設定という点では、
桜庭一樹の「赤朽葉家の伝説」のほうが、だいぶ面白かったように思う。
角田光代はなんといっても、今、「新潮」で連載している「空に梯子」が面白い。


丸谷才一『完本日本語のために』

完本 日本語のために (新潮文庫)

完本 日本語のために (新潮文庫)

ほぼ全文、既読のような気がするけれども、
まあ、教科書批判、国語教育批判の文章を中心にまとめたもの、ということで、
70%くらい仕事気分で読んだ。
昔の教科書批判などを読むと、いまはここであがっている問題など解決しているどころか、
反対側のほうへ振り切れてしまっているのではないか、と思うこともある。
一方で、外国人名の表記の仕方など、私も辟易している旧弊を指摘していたりして、
業界の人間としては耳に痛い部分もあった。
ただ、全体としては、「丸谷先生、誤解してますよ〜」と言いたいようなことが多く、
最後に収録されている「考える人」の対談の前に、
誰かが教科書と国語教育の現状、実情について、丸谷さんにちゃんと説明しておいてくれたらよかったのになあ、と思った。
70年代、80年代みたいに、丸谷先生自身が、全教科書を調べる、みたいなことは、ちょっと無理だろうからね。


文芸誌では、「新潮」の本谷有希子「ぬるい毒」と、
「群像」の原田ひ香「人生オークション」が面白かった。
で、感想を書きたいなあと思いながら、時間がとれないでいるうちに、
いろいろな人が文芸時評や創作合評などでとりあげてほめているので、
なあんだ、と思ったりもした。
文芸誌にはこんなにたくさんの文学作品が載っているのに、
みんなが「面白い」と思うものって、案外共通しているものなんだな。


先週は、この怒濤の忙しさの中、
同居人の友人がうちに泊まりにきた。
当然ながら、おかまいもできず、申し訳なかった。
友人と飲んで、そのまま深夜に友人宅に行ったら、
家人がカップ焼きそばを食べてた、っていうのって、我ながらどうかと思う。
でも、わたしは基本的に人と話をするのが好きなので、
そんなお迎えの仕方でよいのなら、お客様はいつでも大歓迎だ。
仕事一色だった頭の中に、少し違う色が入って、
気分が変わって楽しい時間を過ごした。


仕事のほうは、がんばって、がんばって、なんとかやっとめどがたったかな、と思うと、
新たなトラブルが発生。気が抜けない状態が続いている。
連日連夜の終電帰宅、というのはさすがにきつくなっているので、
なんとか1日おきのペースを守りたいものだ。
JRの終電(水道橋発0蒔45分)は、いつも結構こんでいる。
西荻でおりて、タクシーで帰宅すると、もう2時近い。
文芸誌をぱらぱらとめくって、明日はどれを持っていこうかなあ、と考える。
ふう。明日は少し早めに帰ろう。おやすみなさい。